女子サッカー・澤穂希が引退会見【全文1】
去年から現役を続けるか自問自答
澤:いろいろ本当に去年から、現役を今年続けるか続けないか、本当に自問自答を何度も繰り返してきました。その中で主人にも背中を押してもらってサポートをしてもらって、この1年むしろお付き合いさせて、結婚させていただいてからこの1年本当に頑張れたと思っています。ワールドカップを終えて、その終えた瞬間にもう本当に悔いなくやり切ったなと思った瞬間があって、そのときぐらいから少しずつ、今年いっぱいかなという気持ちでここまで来ました。 司会:ということは、ワールドカップを終えたあと、それとも終える前から何か感じていたものはあったのでしょうか。 澤:去年のもう本当に1年、代表から外れたときにいろいろなことを考えて、やっぱり体も心もなかなか一致してトップレベルにするにはもう難しいのかなと、自分自身思っていたので、本当に今年1年かなという思いでした。 司会:われわれ、まだまだできるじゃないかって、いつも見ながら思っているんですが、澤選手自身の中でもトップレベルでの心と体の不一致感。これは具体的にはどういうところなんでしょう。 澤:今まで、2011年のワールドカップのときとか、そのあとのことに比べると、やっぱり体も疲れが取れなかったりですとか、気持ちの面でその上を目指す上で、なかなか目標とかに向かっていくのにも難しい一面もありました。 司会:あとやはり今年、8月8日に入籍をされてそしてこの引退発表。どうしても結婚と引退を結び付けて考えてしまうんですが、ご自身としては実際どのような考えでしょうか。 澤:いや、まったくそれはないです。結婚していようがいないであろうが、たぶんこの決断には変わりなかったと思います。逆にむしろ主人が支えてくれたので、本当にこの1年頑張れたと思っています。 司会:これから皇后杯がINACはありますが、準々決勝、勝ち上がれば準決勝、決勝と非常に大切な時期を迎えていますが、この発表のタイミングをここに選んだというのはどういう理由なんでしょうか。 澤:そうですね。皇后杯を終わってからみんなに伝えるのは、どうしても、じゃあ終わってみんなバイバイ、っていうのは寂しすぎるので、皇后杯が始まる前にみんなに、動揺をさせてしまう部分もありましたが、みんなと共通意識、共有意識を持ってやりたかったので。そして最後、このメンバーで皇后杯、優勝するために、1つになるためにもこのタイミングで発表をさせていただきました。 司会:ありきたりで申し訳ないんですが、最大3試合、どういうプレーを澤穂希は見せてくれますか。 澤:そうですね。1試合、1試合本当に今、持っている全ての力を出し切って、本当に今まで長い間応援してくれた、支えてくれた全ての人に感謝の気持ちを込めて澤穂希らしい、泥臭いプレーだったりとか、本当に最後まで諦めないひたむきなプレーというのを見せれたらいいなと思います。 司会:ゴールを見たいんですけども。 澤:意識し過ぎるとなかなかうまくゴールはできないので、まずはチームの勝利に貢献できるように、その中で得点ができればうれしいです。