詩人・新川和江さんが「心筋梗塞」のため逝去 “予防のための生活習慣”を医師が解説
心筋梗塞を予防するために大切な生活習慣・運動習慣
心筋梗塞はさまざまな生活習慣が影響します。心筋梗塞を予防するためには、生活習慣の見直しが必要です。ここでは、心筋梗塞の予防のために、特に重要な生活習慣について解説します。 「食生活の見直し」 心筋梗塞の原因として、高血圧、脂質異常症、糖尿病が知られています。これら疾患管理のためには、食生活を見直すことが重要です。例えば、1日の塩分摂取を制限することや、外食の回数を減らすことなどが挙げられます。 また、バランスの良い食事も重要ですので、糖質や脂質は控え、野菜や果物を積極的に取るようにしましょう。ただし、栄養状態は人によって異なるため、適切な食事管理は主治医や栄養士と相談することが安心です。 「適度な運動」 運動はさまざまな病気を予防するとされており、心筋梗塞はガイドラインでも運動、特に有酸素運動などは推奨されています。ウォーキングや軽いエアロビなどが有酸素運動に該当します。他にも、少し汗をかいて、会話をしながら行える程度の運動でも構いません。 このような有酸素運動は毎日何時間も行うのが理想ですが、続けることが重要です。短い時間でも構いませんので、運動習慣を継続するようにしましょう。 「禁煙」 喫煙は動脈硬化を進行させたり、血栓を形成しやすくしたり、高血圧の原因になったりするなど、心筋梗塞の原因となることがあります。特に、女性の場合には喫煙が心筋梗塞の最大のリスク要因であると言われています。 そのため、心筋梗塞を予防したい場合には、禁煙は非常に重要です。禁煙には薬物療法や非薬物療法などの方法がありますので、禁煙したいと考えている方は禁煙外来に相談してみると良いでしょう。
「心筋梗塞の予防」についてよくある質問
Q.心筋梗塞を予防するために定期的に受診したほうがいい検査について教えてください。 佐藤先生: 動脈硬化の早期発見が大切になります。そのため、血圧脈波検査(CAVI検査)、頸動脈エコー検査が有用です。また、狭心症や心筋梗塞が疑われる際には、冠動脈CT検査や心筋シンチグラフィー、心臓カテーテル検査といった検査を行います。 Q.コーヒーや烏龍茶を飲むと心筋梗塞を予防することが出来るのでしょうか? 佐藤先生: コーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸の仲間は、体の中でフェルラ酸という成分に代謝されます。このフェルラ酸は血小板が固まるのを防ぎ、血液をサラサラにするとされています。 結果として、血管が詰まりにくくなり、心筋梗塞を予防すると考えられています。また、烏龍茶に含まれるカテキンなども動脈硬化を防ぐ効果が期待できるとされています。 Q.心筋梗塞発症後はどのような薬を服用しますか? 佐藤先生: 心筋梗塞発症後は、血管を拡張させる薬、血栓を作りにくくする薬、発症後6時間以内であればt-PA(血栓溶解療法)などを使います。 その他にも、合併症に対して、血圧を下げる薬や脂質異常症に対する薬を併用して使われることが多いです。