「日本は投手の宝庫」佐々木朗希より欲しいとメジャー関係者が明かした投手 宮城大弥にも熱視線
「複数のメジャー球団関係者に『佐々木はいつメジャーに来るんだ?』と聞かれました。高卒3年目に史上最年少で完全試合を達成したニュースは、米国でも話題になりました。大谷を超える素材と言われ、能力面で言えば今すぐ通用する。先発陣が手薄な球団が多いので注目度は非常に高いです」(ウインター・ミーティングを取材した記者) ただ、この高評価に陰りが見え始めているという。故障の多さは以前から懸念されていたが、今季も上半身のコンディション不良で2度の戦線離脱。交流戦中の6月13日に登録抹消され、1軍復帰のメドが経っていない。9試合登板で5勝2敗、防御率1.96。投球回数は59回2/3で、復帰が遅れれば自身初となる規定投球回数のクリアは厳しい状況となっている。 ■「もっと欲しい投手を見つけた」 メジャーの代理人は、 「米国で最も重視されるのは登板数とイニング数です。故障や不調で離脱すると先発ローテーションの編成に影響する。能力が高くても、シーズンを通じて稼働できない投手は評価が落ちます。佐々木はNPBで一度も規定投球回数に到達したシーズンがない。今年も登板後にまた抹消された。この点は大きな不安要素です」 とシビアな評価を口にし、こう続けた。 「関係者に話を聞くと、評価が上がっているのが宮城大弥(オリックス)です。同じ左腕の今永がメジャーで活躍していることも影響しています。個人的には今永より、宮城の方が総合力で上だと思います。多彩な変化球、抜群の制球力に加えて直球の力強さも増している。佐々木を視察したメジャーのスカウトが、『もっと欲しい投手を見つけた』と話していたのが宮城でした。彼にメジャー志向があるとは聞いていませんが、挑戦する時期が来たら争奪戦になることは間違いないでしょう」
佐々木と同学年の宮城は高卒2年目の2021年に13勝をマークするなど、同年から3年連続2ケタ勝利&規定投球回数をクリア。リーグ3連覇に大きく貢献し、球界を代表する左腕となった。今季は6試合登板で2勝4敗、防御率1.70。150キロ台の直球に90キロ台のスローカーブを織り交ぜるなど、投球の幅が広い。佐々木には及ばないが、42回1/3イニングを投げて47奪三振で奪三振率9.99と高い。左大胸筋の損傷で5月上旬に離脱したが、肩や肘の故障がなく体が強いことも魅力だ。 米国の通信員も現地で宮城の評価が高いことを認める。 「メジャーのスカウトがオリックスに在籍していた時の山本由伸だけでなく、宮城の投球にも熱視線を送っていました。身長が171センチと小柄ですが、直球の角度で勝負する投手ではないので評価が落ちることはない」 そして、宮城以外にも多くの投手の名前を挙げる。 ■現時点で十分メジャーで通用する 「日本は『投手の宝庫』と評価されています。平良海馬、今井達也(西武)、戸郷翔征(巨人)、高橋宏斗(中日)、森下暢仁(広島)、伊藤大海(日本ハム)、東克樹(DeNA)、種市篤暉(ロッテ)…。彼らは現時点で十分にメジャーで通用します。特に高橋に注目しているスカウトが多いですね。まだまだ発展途上で体が細いけど、持っている能力が抜けている。東海岸の球団関係者は『佐々木より高橋の方が欲しい。あの投手はタフだし長年稼働できる』と太鼓判を押していました」 高橋は現在、佐々木、宮城より1学年下の21歳。メンバー史上最年少で選出された昨年のWBC決勝・米国戦で救援登板し、メジャーを代表する強打者のマイク・トラウト、ポール・ゴールドシュミットから連続三振を奪ったことで米国でも話題になった。