日本企業では「ちょっと英語ができる」だけでも戦力になるワケ
日本国内の就職では、数カ月程度の留学でも十分武器になる理由
川上: 私の経験からくる考え方ですが、留学してマイナスになることはないと思います。万が一留学が合わなかったとしても、その発見そのものが皆さんのその先の人生にとって貴重な学びになるでしょうし。また、日本国内では「ちょっと英語ができる」というレベルでも十分英語を使って仕事ができる人材としてみなされます。通訳や翻訳の資格を取らないと英語ができるとみなされない社会ではないので、数カ月~一年ほどの海外滞在でも十分武器になりますよね。 尾﨑: 確かに命さえ失わなければチャンスは広がりますよね。語学もそうですが、日本とは違う環境で一定期間生き残ってきたこと、日本とは違う世界各地の方の考え方や行動様式を肌で知っている、というのも武器になりそうです。 川上: 私のような無謀なやり方はおススメしませんが、実際に海外に飛び出してみると、たくさんの人が応援してくれることにも気づきます。なので、私はちょっとでも関心があるなら留学にチャレンジしてみてはどうかな、と考えています。 昔、自分が苦労した経験があるので、競馬や通訳以外にもこちらで日本人向けのシェアハウスや滞在支援、語学学校紹介のビジネスも展開しています。苦労しないと留学の意味がないとは思いますが、自分も含め周囲の人に応援してもらって留学が成功しているので、今から留学してくる若い世代を必要最低限は支えてあげられるようにと思ってますね。 2022年8月の状況としては、コロナ前の3割~4割くらいは日本からの留学生も戻ってきている印象です。もう少し気軽な留学、ワーキングホリデーなどができるようになればいいとは思いますが、頑張っている方は多いですね。 尾﨑: 高校卒業後、そしてオーストラリアで苦労された後に仕事をしながら現地の大学で勉強されたご経歴、そして今世界で活躍する日本人のお一人として貴重なお話をお伺いできました。 川上: オーストラリアは世界でも比較的安全で、かつ完全に英語ネイティブの国です。日本との時差も少ないですから、ぜひ留学やワーキングホリデー先として日本人の方にもっと来てもらいたいですね。競馬はさておき、日本とオーストラリアの懸け橋になれていればうれしいです。 尾﨑 由博 海外安全管理本部/海外安全.jp代表
尾﨑 由博