睡眠の質の低下とテストステロンが関係 AMSスコアは必ずしも〝つらさ〟とは相関しない
ただし、総テストステロン値は、日本人の場合、男性更年期障害でも変化しないことがある。その場合、総テストステロンの構成成分・遊離(フリー)テストステロン値が7・5ng/ml未満でも、男性更年期障害となる。
「遊離テストステロン値が8ng/mlでも、男性更年期障害が強い人はいます。診療の手引きにも、測定値に関わらず総合的に判断することが盛り込まれています」
問診表や血液検査だけでは計り知れない男性更年期障害。正しい診断を受けるには、日本メンズヘルス医学会の「テストステロン治療認定医」に診てもらおう。 (取材・安達純子)
■井手久満(いで・ひさみつ) 順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学デジタルセラピューティクス講座特任教授。医学博士。1991年宮崎大学医学部卒。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校ハワードヒューズ研究所、帝京大学医学部泌尿器科学准教授、獨協医科大学埼玉医療センター教授などを経て2023年から現職。