ポスト・スマホ、Apple Vision Pro対応の新時代アプリを開発! 空間コンピューティングとは
書籍代に50万円を使い独学でプログラミングを習得
「子どもの頃からせっかちで、『これだ! 』と思うものは突き詰めないと気が済まないタイプ。床で寝ようが、食事を抜こうが、構わないという感じで……。頭がバグってるんですよね(笑)」 中学時代にパソコンでソースコードを書き始めたのがこの世界に入るきっかけだった。半年間で50万円分の書籍を買ってプログラミング技術を習得。その後大学を中退し、コンピュータのセキュリティ会社に飛びこんだ。社長にまで上り詰めたが、技術力を磨きたい一心で退職し、身ひとつで渡米した。 「MIT(マサチューセッツ工科大学)に行きたかったのですが、まったく英語ができないのですぐに入学できるはずもなく……。まずボストンの語学学校に留学しました。半年後に、僕でも条件の合うMITの募集要項を見つけたんです。すかさず大学に詰め寄って何とか入れてもらえて。それからは気絶するほど勉強しました」 2年半MITで学び帰国した後に、当時世の中に出始めたばかりのVR(バーチャルリアリティ)コンテンツを体験して、『自分が追求すべきはこの世界だ! 』と感じたという山口。2016年に会社を立ち上げ、翌年、アプリ「STYLY」をリリースした。「STYLY」は、3D作品を簡単に制作し、世界中にシェアすることが可能で、「3D界のYouTube」ともいえるプラットフォームだ。現在世界39ヵ国で500万DL※を超え、世界中で浸透し始めている。(※ DL数は、APPストア、Googleストア、KDDI社モバイルアプリ内に搭載された「Satch X powered by STYLY」の合計) 「『STYLY』が、アーティストやクリエイターが活躍できるプラットフォームになればと思っています。自分がつくったプラットフォームに、優秀な若者たちが面白い3Dコンテンツをたくさんアップロードして、それを世界中の人が見て熱狂してくれたら嬉しいじゃないですか」