「オレはまだボケてない!」<認知症が疑われる家族をどう病院に連れていくか問題>を解決する魔法のワンフレーズとは
◆とりあえず気分を乗せて病院へ ほかにも、「健康診断のお知らせが来て、今年は頭の健康チェックがあるのよ」という《ウソ》も、かなりの高打率でヒットします。 健康診断の案内は、行政から毎年来るのが通例になっているため、義務的な感覚で、わりとすんなり受け入れることができるようです。 そのとき、「今年は脳や頭を重点的に調べるんだって」「あなた、何年も受けていないから、今年は必ず受けるようにって役所から言われているの」という一言を添えるのもいいですね。 認知症は生活習慣病のひとつですから、早期発見が大切です。 MCI(軽度認知障害)の状態を放置すると、年間10~15%が認知症に移行するといわれており、初期の段階で適切に対処をすれば、進行をゆるやかにしたり、健常な脳に戻したりできることもわかっています。 「あれ? 最近ちょっとおかしい」と思ったら、とりあえず気分を乗せて病院へ。 それが、その後の生活に「晴れ間」を増やす大きなカギです。 ※本稿は、『ボケ、のち晴れ 認知症の人とうまいこと生きるコツ』(アスコム)の一部を再編集したものです。
川畑智,中川いさみ