スマホのバツが押せない「消えない広告」に代表されるダークパターンから身を守るには?
「バツ」ボタンを押しても消えない広告にイライラした経験はありませんか?こうした悪質な広告やWebサイトはユーザーを意図しないページに誘導したり、ユーザーの行動を妨害することがあります。これらは「ダークパターン」と呼ばれる手法の一例です。 【画像でわかる】Windows 11のスタートメニューに表示される広告を非表示にする方法 この記事では、ダークパターンの実態と、それらから身を守る方法について詳しく解説していきます。
「消せない広告」に代表されるダークパターンとは?
ネットサーフィンをしているとしばしば目にする画面を覆いつくすほど大きな広告。その広告の右上や左上に小さく付いている小さい×ボタンを消そうとしてなかなか消せなかったことは誰にでもあるでしょう。 またなぜか×ボタンを押したのに広告の商品ページに飛んでしまったり、×ボタンの位置がズレてなかなか消せないといったケースもあります。こうした悪質広告は「ダークパターン」と呼ばれており、世界中で問題に。詳しくは後述しますが、規制の対象ともなっています。
ダークパターンの具体例(※一部)
もっとも「ダークパターン」は先に述べた「消せない広告」だけではありません。ダークパターンの具体例をいくつかご紹介します。 ■スニーキング(こっそり) スニーキングは、ユーザーが気づかないうちに追加の商品やサービスを購入させる手法です。たとえば、オンラインショッピングの際に、知らないうちに保証サービスが追加されていたり、メールマガジンの購読にチェックが入っていたりすることがあります。 商品を買おうとしたときに気が付いたら「思ってもない保証サービス」などがカートに追加で入っていて、支払いの直前にしか気づけないケースがあります。 ■アージェンシー(緊急性)
アージェンシーは、ユーザーに焦りを感じさせ、即座の行動を促す手法です。「残り3個!」「あと10分で終了!」といった表示がこれに当たります。実際には在庫が十分にあったり、セールが延長されたりするケースもあり、ユーザーに一種の誤認を与えたうえで不必要に行動を急がせる「ダークパターン」と言えるでしょう。 ■オブストラクション(妨害) オブストラクションは、ユーザーが望む行動を取ることを意図的に困難にする手法です。たとえば、サブスクリプションの解約手続きを複雑にしたり、解約ページへのリンクを見つけにくくしたりすることがこれに該当します。また、「消せない広告」もこの一種と言えるでしょう。