3メガ銀かつてない資本余力、海外展開に弾みも-鍵握るM&A戦略
現地の投資銀行を活用するという点では、みずほFGが昨年、グリーンヒルを買収。米国で事業展開する中でミッシングピースとされたM&Aアドバイザリー業務の機能を手に入れた。
「米州は最大のフィープールを持つが、みずほは歴史的に存在感が低かった」と米みずほ証券のジェリー・リッツィエーリ社長兼最高経営責任者(CEO)は振り返る。「われわれの目標は米州でトップ10となり、その地位を確固としたものにすることだ」と意気込む。
三井住友FGも21年7月に戦略的資本・業務提携を結んだジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとの提携をさらに拡大させる。非日系企業を中心に資金調達やM&Aアドバイザリーなどのサービスを提供しており、2社の協働案件数は累計で9月末時点で159件に上る。
メガバンクの海外展開についてブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の伴英康アナリストは「今までも海外で事業を行ってきているが、本当のグローバリゼーションはこれから。現地に精通した人材を確保し、東京から運営できるガバナンス体制を作ることができるかが課題となる」と指摘した。
--取材協力:鈴木英樹、Guillermo Molero、Alex Gabriel Simon、Reinie Booysen.
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Taiga Uranaka, Preeti Singh