初タイトル目指す新潟が国立で前日練習、決勝はどっちが出る?阿部航斗「自分の価値を示す」小島亨介「成長をみせる」
2日にクラブ初の決勝を戦うアルビレックス新潟が、決戦の地である国立競技場で前日練習を行った。どちらがゴールマウスを守るのか。ハイレベルなポジション争いをするGK小島亨介とGK阿部航斗は、時折リラックスした表情をみせながら、前日の練習メニューを消化していた。 【写真】「かわいい3人」「癒されます」…影山優佳さんがなでしこ戦士との3ショット公開 昨季から新潟はリーグ戦を小島、ルヴァン杯や天皇杯のカップ戦を阿部と大きく役割りを分けて戦っている。今年も小島がJ1で30試合に出場しているが、ルヴァン杯はすべて阿部が出場して決勝まで勝ち上がってきた。 ともに決勝で対戦する名古屋は、思い出のあるクラブでもある。小島にとっては、高校までを下部組織で過ごしたクラブ。「目の前の試合に向けて自分がどう準備するかだけ」と平常心を強調するも、大学時代も何度も練習に参加していたクラブということもあり、特別な思いがないわけがない。 特に相手GKのランゲラックは当時、実力差を痛感させられた選手でもあった。そのランゲラックはすでに今季限りでの退団を発表していることから、日本での最後のタイトルマッチの相手ということになる。「Jリーグですごく活躍された一人だし、当時からいろいろ学ばせてもらった」と改めてランゲラックへの感謝を語った小島だが、「僕自身も成長してきた実感はあるのでそれをみせたい」と力を込める。そして、「全員でいい方向に進んでいると思う。いいプレーができるようにしたい」と意気込んだ。 一方の阿部もクラブ初タイトルのピッチに強い思いを持つ。中学、高校と新潟の下部組織で育った阿部は、筑波大を経て帰還を果たした選手で、2020年からのプロ生活も新潟一筋でプレーしている。「小さい頃からみてきたクラブですし、まさか自分がその一員になる可能性があることが感慨深い。そのタイトルをとる一員になりたい」と胸の内を語る。 “カップ戦レギュラー”として、明日のスタメンを譲るつもりもない。「序盤から大会を任せてもらっている。ようやくここまで来たという感じでいる。自分としても気持ちは入っています。自分の価値を示すためには、本当に明日は大事な一戦になる」と闘志を燃やす。 また阿部にとって名古屋は、昨年4月のJ1デビュー戦で対戦した相手だった。「完全に個人的ですが、かなり“こてんぱん”にやられたので。それを取り返す面でも気持ちは入っています」。試合のチケットは前売りで完売。新潟からサポーターが大挙すると話題になっているが、「誉め言葉ですけど、いい意味で新潟のサポーターはおかしい。間違いなく僕らの力になるので、すごくワクワクしています」と共闘を楽しみにした。 新潟対名古屋のルヴァン杯決勝は、国立競技場で2日13時5分にキックオフする。