電撃訪問! 坂本勇人に授けた“由伸流” 視線を変えて打撃が変わる その練習方法とは
打撃不振のためファームで調整している巨人・坂本勇人内野手(35)が29日、元監督の高橋由伸氏(49)=スポーツ報知評論家=から激励を受けた。ジャイアンツ球場を電撃訪問した由伸さんが見守る前で、約40分間の打撃練習を行った。スイング軌道や右手の使い方などを質問したり、由伸さんが現役時代に行っていた“ワンバウンド打ち”も教わった。「本当にありがたかったです」と感謝した。緊急開講された“由伸塾”を、復活のきっかけとする。 【動画】坂本勇人のフリー打撃 * * * G球場に突然、由伸さんがやってきた。東京・立川市でのイベントに出席後、「こういう機会はめったにないし、勇人に会ってこようかな」と激励するためだけに足を運んだ。昨年11月に門脇を取材して以来の訪問。スーツ姿のまま室内練習場に入ると、悩める後輩が待っていた。 打撃フォームから見直す中で、坂本は「もう少し上からたたくイメージを持った方がいいのか」などと相談する。元来、打ちに行く際に右肩を下げながら、ボールを下から見るように上半身を潜り込ませるタイプ。球の軌道にバットを乗せ、広角に強く引っぱたいてきたが、今は理想のコンタクトにはない。今回、「もう少し上から」のイメージをつくる坂本に、一つの練習法を伝授した形だ。 打撃投手がワンバウンドさせた球を打つ―。ボールが下から浮き上がってくる軌道だ。打者は視線を下げて待つ必要があり、バットの出方は変わる。由伸さんが現役時に行っていた打撃練習の一つで、「こういうやり方もあるよと伝えた。ワンバウンドさせれば球を受けるイメージになり視線を変えられる」と説明した。 近年、坂本に下半身のけがが続いたことを踏まえ、由伸さんは「34、35歳くらいになると一度、ガクッと落ちる時が来る。俺もあった」と言い、自身の現役時代と重ね合わせていた。体のキレのなさが不振の原因と指摘し「バットが走らず、体で振っている」とも評論していた。この「視線の変化」が正解かは分からないが、変える時期にあるのも確か。その上で「一つの糸口になってくれたら」と期待した。(水井 基博)
報知新聞社