ヤクルト、独立リーグ九州・火の国の中川拓真を獲得調査!21歳の元オリックス強肩強打捕手
7月反攻へ、戦力を整備する!! ヤクルトが、独立リーグの九州アジアリーグで熊本県に本拠地を置く火の国サラマンダーズ・中川拓真捕手(21)の獲得調査を進めていることが1日、分かった。支配下契約を結ぶ方針とみられる。スワローズの捕手事情は厳しく、昨季までオリックスに所属していた強肩強打の若手に白羽の矢を立てた。リーグ5位タイのチームは6月を13勝9敗で終え、浮上に向けて戦力層を厚くする。 【写真】山下舜平大、宇田川優希らと同期入団の元オリックス・中川拓真 いよいよ、夏本番―。気温が上がるにつれ、ペナントレースも熱さを増してきた。7月反攻へ勢いが出てきたヤクルトが独立リーグ、火の国(熊本県)の捕手、中川の獲得調査を進めていることが判明。支配下契約を結ぶ方針とみられる。 選手層を厚くし、浮上に向けた準備を整える。チームは中日と並んでリーグ5位だが、前日6月30日の阪神戦(神宮)では4点差をひっくり返す逆転勝利。6月を13勝9敗と今季初めて月間勝ち越しを決めた。折り返し地点の72試合を終え、首位広島と7ゲーム差。高津監督は「(6月は)勝ち越すことができた。毎日、選手の成長を見ながら、勝つことを目指して頑張りたい」と、巻き返しに向けて意気込む。 残りのシーズンを勝ち抜くために、戦力の拡充は一つのポイントになる。中川は愛知・豊橋中央高から2021年のドラフト5位でオリックスに入団。高校通算44本塁打を放った強打と強肩が武器の右投げ右打ち捕手だ。NPBでは1軍出場機会はなく、3年目の昨季限りで戦力外通告を受け、独立リーグに戦いの場を移した。 チーム事情を考えれば必要なピースだ。今季は正捕手の中村が上半身のコンディション不良で一時離脱。現在は復帰しているものの、状態を考慮し松本直との併用が続いている。昨季94試合に出場し6本塁打を放った内山は、6月25日に2軍で実戦復帰したばかり。下半身を痛めた古賀は長期離脱が確実な状況で、捕手としてプレーできるのはドラフト4位・鈴木(常葉大菊川高)と5月24日に支配下登録された橋本のみ。厳しい状況は変わらない。 高津監督は中村が離脱した際に「チーム編成自体が難しくなってきた」と窮状を訴えていた。捕手は替えがきかないポジション。中川を獲得し2軍の捕手事情が安定すれば、1軍に送り出す選手の選択肢が増える。そして、内山が打撃力を生かして昨季は外野手としても50試合に出場したように、1軍の戦術の幅が広がる。チーム内の競争意識が高まるメリットもあり、戦力の整備に動き始めた。