消防団員OBが早く火災現場着くも資格喪失でポンプ車扱えず 現役団員が急減する過疎地で浮かぶ苦悩
そんな中、元団員らが特定の時間帯や活動に参加できる「機能別消防団員」を京都市などが導入し、京都府内で737人が在籍している。活動時のけがも、一般団員同様に公務災害で補償される利点もある。 京都府の丹波2市1町では未導入だが、京都府南丹市と消防団は来年度の導入を目指し協議を始めた。 OBが機能別消防団員になればポンプ車も扱える。学生も一般団員と同じく火災現場の情報に直接触れられるようになる。日中の初期消火の人手不足解消へ期待がかかる。 京都府南丹市消防団の野中大樹団長(58)は「OBでも役に立ちたいという人は多い。機能別団員は、今後の市の防災に不可欠」と考える。 地震などの大災害では、がれき除去で重機を運転したり、救命措置をしたり、多様な担い手がいる。「いろんな有資格者も加えた団員獲得が急務」(野中団長)と有事を見据える。