「ハコの外に出て共生を」公共ホールや劇場のあり方探る
熊本朝日放送
誰もが社会参加できる共生社会の実現へ、劇場やホールに求められる役割とは。様々な分野の関係者が集まり考えました。 約1300の公共ホールが加盟する全国公立文化施設協会が熊本県宇土市で研修会を開き、九州の公共ホール関係者のほか、行政職員、福祉関係者などおよそ40人が参加しました。 教育・福祉などの場で芸術を用いた活動に携わる愛知大学の吉野さつき教授は「公共ホールは、鑑賞や発表の場にとどまらず、人のつながりを支える役割を果たしていくべき」と話しました。 吉野さつき教授 「劇場やホールがハコの外に出て、外の様々な人たちや団体と共生することから始めていくというのが、ひとつの考え方じゃないかなと思います」 熊本県立劇場が2007年から行った障がいがある人に向けたワークショップや熊本地震後に演劇を通じて子どもたちの心身を支えた活動などを紹介し、公共ホール側が地域に入り、互いの領域を学び出会いの場をつくる大切さを語りました。 主催した宇土市民会館の本田恵介館長は「役割を果たしていくため、今後、各地域に連携できる人を増やし、市民への理解も広げていきたい」としました。