威勢良く一年の始まり告げる初競り 福知山卸売市場に地元の新鮮野菜並ぶ
京都府福知山市厚中問屋町の福知山地方卸売市場で5日朝、一年の始まりを告げる初競りが実施された。場内に競り人の威勢の良い掛け声が響くなか、小売店主らが新鮮な地元産野菜を競り落とした。 市が1981年、市公設地方卸売市場として開設。2023年に民営化され、卸売業者の福果福知山合同青果株式会社(守本一彦社長)が現行の市場を開場し、運営している。初競りは例年1月5日に行っている。 初競りを前に午前6時30分ごろ、同社の野田正嗣取締役営業部長(45)が「昨年の猛暑や降水量の少なさにより、全国的に年末から野菜が例年よりも高い値段で推移しております」と価格の高騰について触れながら、「今年も天候の影響で同じような状況になるのではと予想しておりますが、社員一同頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします」とあいさつした。 このあと、初競りが始まり、出荷農家から持ち込まれた新鮮なミズナ、ホウレンソウ、コマツナなどが並び、約10人の買受人は品定めをしたあと、次々と競り落とした。 野田取締役営業部長によると、通常は市場が休みとなる日曜日が初競りとなったことから、今年最初の出荷量は例年よりも少なかったという。 アオイ通りで山中青果店を営む山中敏弘さん(82)は「昨年は猛暑で大変でした。生産者の減少が大きな課題で、まちの青果店も減ると思う。おいしい地場産野菜を主体に販売しているので、今後出荷量が増えることを期待したい」と話していた。