令和の6人組アイドル・ミームトーキョー「私たちの世界を広げていきたい」
EPは“ミームトーキョーの世界”を提示
――2024年6月26日に、ニューEP『MEMETIC WORLD』をリリースされました。まずタイトルの意味や今作で抱いた手応えからお聞かせください。 SAE このEPは、いまのミームトーキョーのライブで代表曲になっている曲たちやメンバーが作詞作曲した自己紹介ソング「MEME THE WORLD」も収録されていて、その名の通り“ミームトーキョーの世界”はこれだ! と示せるような作品になっています。 NENE そうだね、タイトルは“ミームトーキョーの世界へようこそ”という意味もあるかな。今年の3月に、初めて東京のZepp Shinjukuで「世界」というタイトルのワンマンライブを行ったんですが、そのステージで披露したようにメンバーそれぞれのバラバラな世界観があってこそ、私たちのオリジナリティが発揮できているのかなと。 そんなミームトーキョーだからこそのサウンドとリリックで、今回のEPもクリエイターのかたがたが制作してくださって、みなさんからの想いを胸に私たちが世界へ示す“ミームポップ”を存分に詰めた作品になりました。良い作品ができたので、聴いてくださるみなさんと一緒に世界に広がっていけるという手応えがあります。 ――EPは、TRFの名曲をハードでダンサブルにカバーした「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」から始まりますね。どんな点を意識して歌いましたか。 SAE ミームトーキョーの普段の楽曲は、ラップだったり、激しめで強かったりするものが多いなか、この曲はアレンジはいつもの楽曲に近いのですが、ボーカルはあえて原曲のハッピーなポップスらしい雰囲気を残した歌いかたを意識しました。普段と一味違う歌声が楽しめます。 NENE 私はもともとファンクがすごく好きなので、TRFさんの名曲と私たちらしさが組み合わさるということで「よっしゃー!」と思いました。ミームトーキョーのメンバーは声が可愛い割合が高く、ファンク×可愛い=新しい! 最高!」となるので(笑)、完成を楽しみにしていたんですよね。私の声は可愛いほうではないからこそ、みんなとのギャップを生むようにかっこよくファンキーに歌い、原曲が発売された1995年当時のソウルを歌うように心がけました。 ――2曲目は、ミームトーキョーの人気曲も制作したボカロPのSTEAKAさんが手がけた、アッパーな新曲「CUTE TURN」です。 SAE STEAKAさんの曲はいつもそうなのですが、聴いた瞬間からドストライクで、その日中、頭から離れませんでした。中毒性のあるサビと、この曲で初めて挑戦した間奏のヴォーグダンスがあるので注目してほしいです。 NENE ダンスミュージックという枠に収まりきれないアガる曲で、めちゃくちゃカッコいい曲です! こんな海外でも戦えるような曲があるなんて。サウンド感がたまらないですし、ちゃんとのれるのに音の遊び具合も気持ちいいんですよね。歌詞の言葉遊びも楽しくて、語感もポイント。ただ、歌うのはとても大変でした(苦笑)。 ――chelmicoさんが作詞の「AGAIN AND AGAIN」の聴きどころは? SAE ダークで攻撃的なラップから、サビで突然明るくポップに転調するのが印象的な曲で、初めて聴いたときに私もびっくりしました(笑)。でも、聴いたら幸せな気分になれるところがおすすめです。 NENE ryo takahashiさんのトラックもものすごくカッコよくて。とくにベースからサビにいくところは、chelmicoさんへの解像度が高いなと。リリックで好きなポイントは、「脳 もう分かってるんでしょ? 脳 無意識に侵入しちゃうから」とあって、最初にデモを聴いたときは「NO~」と歌っていると思ったら「脳」だと知ったときの興奮度は高かったですね。あと、自分が歌っている「苦しくなるほど楽しくなってきちゃうんだ」というラップパートは、ライブで息が続かなくて苦しいんですけど、最高に楽しいです(笑)! ――サクライケンタさんが手がけた「story, story」のポイントは? SAE なんといってもサビの「What は 話 わ 輪 わ 和 わ wa は? わ わ わ わ」という部分が中毒になるので、頭を空っぽにして一緒に歌って踊ってもらいたいですね。さらに、サビ前の「聞いててよ」というところは、実は何度も録り直したこだわりポイントなので、気にして聴いてもらえたらうれしいです。 NENE ミームトーキョーにありそうでなかった楽曲。リリックの意味を深く考えず、めっちゃ楽しいので、音楽を感じてほしいですね。耳心地も最高。とくに私が好きなポイントは、SAEちゃんのパートで「やば ば ば ば ば but バ バ バ ば ば ば ば」のところ。ライブでお客さんの立場に自分がいたら、来てほしいときにくるこのハーフのビート感がクセになります! ――どの曲も独創性にあふれていますね。ラストには、メンバー全員で作詞作曲した「MEME THE WORLD」が収録されています。 SAE 自己紹介の曲になっているんですが、自分を客観的に見なければ自己紹介の歌詞が書けないので難しくて、メンバーにも助けてもらいながら完成できました。この曲はNENEちゃんが一人ひとりのイメージに合ったトラックを作ってくれていて、ステージではひとりずつ入れ替わりながら歌っているので、ゲームのキャラクター紹介のようになっているのが見どころです。 NENE 絶対に爪痕を残したかった初のZepp Shinjukuのステージでこの歌を披露することが決まっていて、新しいことがしたくて作った曲です。そこで、自分ができる最大限のことを考えて、ラフでトラックを制作すると、みんながのってきてくれて。音を作っていくのは本当に大変でしたが、作ってよかったです。 ただ、ステージングや歌詞についてはそれぞれが自分の強みをわかっているグループなので、曲が完成してしまえば何も心配はありませんでした。ミームトーキョーのライブを初めて見た人にも“メンバーのキャラクターを魅せる”ということを意識して制作したので、それぞれのパートを楽しんでもらえたらうれしいです。 ――今回のEPをどんなふうに聴いてほしいですか? SAE 爆音で聴いてアガれる曲、ハッピーな曲、心が折れそうなときに背中を押せる曲など、いろいろな場面で聴いてもらえるEPになっています。メンバー自身が制作に関わった曲もありますし、ミームトーキョーをいつもそばに感じながら、聴いてもらいたいですね。 NENE 長年のファンのかたは、EPで聴く新しいミームトーキョーの行き先はどこに向かうんだろうと思っているかもしれません。でも、新しい魅力を見せ続けることは、最高に面白いことではないかと思っているので、一緒にこれからもミームトーキョーの歴史を作っていってほしいですね(微笑)。 ――今後のライブやイベントのご予定はありますか。 NENE 対バンイベントなどに最近は出演していますが、もっとファンのみなさんと会いたいなと思っています。今後も濃厚な時間をみなさんと過ごすために、できることをやっていきます。 SAE 2024年10月10日に秋葉原ディアステージで久しぶりの主催ライブ「木曜日のミームトーキョー」を行いますし、ハロウィンイベントも予定しています。ミームトーキョーは毎年、ハロウィンにも気合を入れていて、今年は自分たちで世界観を決めてスタイリングをしました。秋も盛り上げていきたいと思います!