地上波アニメ界に“変化の春”到来 TBS系に転換点、日テレの健闘、フジは外資…各局の深夜アニメ事情
新年度が始まってはや半月、地上波のテレビ局ではレギュラー放送の新設や長寿番組の終了など、多数の番組編成に変更が行われた。その動きはアニメにおいても例外ではなく、4月から大きな”転換点”を迎える系列局も少なくない。ここでは深夜帯のアニメ放送枠を中心に、全5つの地上波系列局(+関東ローカル1局)の直近の動向を簡潔に紹介する。 【画像】「テレ東」ブースではアーニャが…AnimeJapanに出展した放送局のブースのようす(現地写真6枚)
TBS系は「アニメイズム」編成を更新、木曜日に一部移動
まずはTBS系から。同系列では主に在阪準キー局のMBS(毎日放送)が積極的に製作を行っており、うち「アニメイズム」(毎週金曜日25時53分~)はかれこれ20年以上の歴史を持つ。その後、2019年には「アニメイズム」に加わる形で「スーパーアニメイズム」を設立。『炎炎ノ消防隊』に始まり『ハイキュー!!』『からかい上手の高木さん』『彼女、お借りします』といった多数の人気作を放送してきたがこの枠だが、4月から編成に大幅な変更が。 名称を「スーパーアニメイズムTURBO」へ、放送日時を毎週木曜日24時26分~へそれぞれ改め、再始動することとなった。現在、同枠では講談社原作による『WIND BREAKER』が放送を開始しており、これを皮切りにさらなる盛り上がりを狙う。なお、TBS/MBS系については、深夜帯に『花野井くんと恋の病』『変人のサラダボウル』が放送しているほか、2022年からは日曜夕方帯“日5枠”の拡充を図っており、今期も『戦隊大失格』と『夜桜さんちの大作戦』の2作品が用意されている。 そして、同系列ではMBSやTBS以外でも新たな動きもみられており、在名局のCBCテレビは4月より「アガルアニメ」と呼ばれる新アニメ枠を毎週日曜日23時30分~設定。全国ネットにて転生ジャンル作品『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる』の放送を開始するなど、TBS系はアニメにおいて勢いのある系列局の一つとして挙げられるだろう。
日テレ系は“フラアニ”初のバトンタッチ
続いては日本テレビ系で、こちらは4月からの編成変更は特段行われてはいないものの、昨年9月より始まった新アニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ/毎週金曜日23時~)」が初の“作品バトンタッチ”を果たした。4月5日(金)からは『転生したらスライムだった件』待望の続編となる第3期の放送がスタートしている。 「金曜ロードショー直後&全国ネットで枠新設」という多大なる期待の中、初回作『葬送のフリーレン』が大成功を収めたことから、ややプレッシャーのかかる時間帯かもしれないが、原作人気を鑑みると妥当かもしれない。また、第2期の放送が翌年に発表されるなど、こちらも大成功となった『薬屋のひとりごと』の時間帯(毎週土曜日25時~)は『ザ・ファブル』が受け継いたほか、火曜深夜帯「ANICHU」枠は本年1月に引き続き『銀河英雄伝説 Die Neue These』が放送されている。