音楽堂前で音楽ライブ 能登から出店のマルシェ 27、28日に開催 冬場の誘客に
県立音楽堂の前にある広場で27、28日、音楽ライブが開催される。企画したのは能登半島地震により出店場所を失った能登の事業者らで、日頃、広場や音楽堂の出入り口で「音楽堂マルシェ」としてブースやキッチンカーを構え、商売をしている人たちだ。音楽堂でコンサートがある時間帯は演奏を休憩して音がぶつからないよう配慮し、冬場のにぎわい創出を目指す。 音楽堂マルシェは、石川の玄関口・金沢駅に隣接する音楽堂で今年9月に始まった。能登の被災事業者に販売スペースを無償で貸し出し、出張輪島朝市や能登牛、能登豚の炭火焼きなどが出店してきた。 販売スペースは正面入り口前の広場やその付近。冬を迎え、音楽堂で催しのない日は集客に苦戦するようになってきたという。 てこ入れが必要と考えたマルシェの出店者は「人を呼ぶには『匂い』か『音』が効果的」として「音楽ライブ」を音楽堂側に打診した。音楽堂内のコンサートへの影響を心配したが、催しがない時間帯は音出しOKの許可を受けた。 11月末には広場でライブを試行した。発起人でバンド経験もある福岡富士子さん(54)は「音の響きがいい」と喜び、本格的に音楽イベントを開催することを決めた。 27、28日は「能登チャリティーコンサート」と題し、県内のアーティストらが出演する。参加費を能登半島地震、奥能登豪雨被災地への義援金として寄付する。福岡さんは「復興支援のムードが薄れ始めている。応援しにマルシェへ足を運んでほしい」と呼び掛けた。