市出身プロマジシャン・高重さん、再び世界へ【宇部】
来年7月イタリアで大会
宇部市出身で山口市在住のプロマジシャン、高重翔さん(32)が、7月に中国深圳市で開かれたマジックのアジア選手権大会で好成績を収め、来年7月にイタリア・トリノで行われるマジック団体国際連合主催の第29回世界大会への出場権を獲得した。 世界大会は3年に一度開かれる世界最大級のイベントで「マジック界のオリンピック」とも呼ばれる。マジックは大きく「ステージ」と「クロースアップ」の二つに分かれ、後者にはトランプを使う「カード」、テーブルの上で見せる「マイクロ」、物語性のあるマジックを演じる「パーラー」の3部門がある。 高重さんは2018年に韓国で開催された第27回世界大会のパーラー部門に初出場。貧しい少年が偶然手に入れたオルゴールを鳴らすと、手の中から次々とお金が現れ、鳴りやむと同時に消えてしまうというマジックで3位入賞を果たした。小柄で童顔の外見から「マジック界の小さな巨人」との異名を持つ。さまざまなイベントやパーティーに呼ばれて、世界レベルのマジックを披露している。 高重さんが再び世界大会出場を思い立ったきっかけは、米国を拠点に世界数十カ国で活躍する日本人プロマジシャン、緒川集人さん(48)が22年にカナダで開かれた世界大会に挑戦し、パーラー部門で第1位に輝いたこと。すでに人気も名声も持つ第一人者がチャレンジする姿に感銘を受けたという。 高重さんは「アジア選手権は満足できる内容ではなかった。難易度も完成度もさらに上げ、今度は世界の頂点を目指す」と抱負を語った。 高重さんは出演情報をホームページで公開している。