7日の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、米雇用統計の良好な結果を受けて買いが優勢となり、1ドル＝148円台前半に急伸した。早朝には8月中旬以来約2カ月ぶり高値となる149円台に乗せる場面があった。午後5時現在は、148円27～28銭と前週末（午後5時、146円30～31銭）比1円97銭の大幅ドル高・円安。 　前週末の海外市場では、米国時間に発表された雇用統計で、就業者数や失業率などがいずれの項目も市場予想より強い内容だったことが「サプライズ」（大手証券）と受け止められ、ドル円は146円50銭台から148円70銭台に2円超急伸。その後、149円近辺まで上昇したが、終盤は148円60～70銭のレンジに伸び悩んだ。 　週明けの東京早朝は149円10銭台まで上昇。その後は戻り売りや輸出企業による実需のドル売り・円買いが先行し、午前11時すぎに148円20銭近辺に下落した。正午に向けては買い戻され、148円60銭台に持ち直した。午後は決め手を欠いて売り買いが交錯し、148円10～60銭台で方向感が定まらなかった。 　東京時間は「米雇用統計を受けた投機的な買いと、想定為替レートを意識した実需の売りが交錯した」（同）といい、一進一退となった。目下、次の材料として米CPIの注目度が高くなっている。市場からは「雇用統計が好調の中、CPIが予想を上振れれば、米国の大幅利下げは不適切だったとの見方が広がり、ドル高・円安が一段と強まるだろう」（大手邦銀）との声が聞かれた。 　ユーロは、対円で上昇、対ドルで下落した。午後5時現在、1ユーロ＝162円64～65銭（前週末午後5時、161円34～36銭）、対ドルでは1．0969～0969ドル（同1．1028～1028ドル）。