パナソニック、水素活用のエネルギーソリューション--ドイツのオフィスビルに採用
パナソニックは1月8日、水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」の実証設備を、ドイツのオフィスビルに導入すると発表した。既設の太陽電池を活用し、純水素型燃料電池と蓄電池を新設。3電池を連携させる施設を2024年10月に着工しており、2025年春の運用開始を予定する。 Panasonic HXは、電力需要や設置場所に合わせて連結できる5kWタイプと10kWタイプの純水素型燃料電池を使い、太陽電池、蓄電池を組み合わせることで3つの電池を連携制御する。これにより、電力需要の変化や天候による再生可能エネルギーの出力変化に追随する電力需給を調整し、発電の余剰や無駄を抑えて再生可能エネルギーを安定的に供給できるとしている。 パナソニックでは、滋賀県草津市にある燃料電池工場、英国ウェールズ・カーディフの電子レンジ組み立て工場で、工場で使用する電力を再生可能エネルギーで賄う実証施設を導入しているが、オフィスビルを対象に実証するのは今回が初めてになる。 従来の5kWタイプの純水素型燃料電池に代わり10kWタイプの新製品を新たに活用するほか、地域特性に最適なソリューションの開発や水素事業に関連する現地パートナー企業やビジネス顧客との関係構築に取り組む。