虎のソナタ やっぱり阪神は近本で良かった!? 外れ1位と外れ外れ1位、愉快な辰己もいいけど…
2024年のタイトルホルダーが集結した「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が賑々しく行われた。本来ならMVPや新人王に目が行くはずなのに、楽天・辰己のコスチュームが強烈過ぎて、厳粛な表彰式ムードが完全に吹っ飛んだ。 【写真】え、マジ?阪神のファン感謝デー、近本光司が顔面に自打球で負傷退場に… 「武者です」 「ヨーロッパの殺人鬼です」 意味がよく分からないが、〝早変わり〟も見事で、文句なしにセレモニーのMVPは確定だ。阪神の選手だったら、サンスポの紙面でも1面を飾ったのに、とちょっぴり残念な思いも。 「彼は立命大時代から、愉快なキャラですからねぇ」 トラ番・須藤佳裕はアマ野球担当時代に関西学生リーグでプレーする辰己の思い出がいっぱいあった。 関学大時代の田口壮(オリックス前コーチ)が持つリーグ通算安打記録(123)に迫っていた時期のこと。 「ずっと打てなくても、九回の絶好機に打つんですよ。『僕はこういう星の下に生まれてますんで』とサラっと言ってしまうタイプでした」 最終的に122安打で1本及ばなかったが、今では侍ジャパンに欠かせないスターだ。 虎ソナも、ドラフト会議当日に立命大キャンパスで取材。楽天の1位指名が決まると「今から楽天カードを作りにいきます」とニヤリ。 同じ年の阪神1位指名が、高校(兵庫・社高)の2学年先輩だった近本。 「アッ、近本さん! スピードでは僕が勝ってますから」 爆笑&豪語のオンパレードだった。実は阪神は外れ1位で辰己を外して、外れ外れ1位で近本に。 「こんな選手が阪神に来たら楽しいだろうな」 そう思いながら取材したが、この夜の表彰式でもレッドカーペットを歩んでいた近本は、6年連続タイトル獲得&4年連続ベストナイン。やっぱり、阪神は近本で良かった?! 辰己の記憶をたどってくれた須藤は、本日は1面の高橋の契約更改の原稿を熱く書いている。 「シーズン中のどこかで復活して、1試合か2試合投げて、よかったなぁという2024年になると思っていたんです。それが、これほどまでに勝ってくれるとは」 投げられない期間の苦労を間近で知っている投手担当の須藤だから、大活躍の喜びは虎党以上かもしれない。