クラブナビゲーターが「『スピーダーNX バイオレット』は50-SRから試してほしい」という理由は?【『スピーダーNX バイオレット』を検証・前編】
女子ツアーでも使用率の高いフジクラ スピーダーNX シリーズから、『NX バイオレット』が今年9月に発売された。NXシリーズ初代『ブルー』の後継モデルの位置付けにあたるというが、果たして一体どんなシャフトなのだろうか? クラブナビゲーター・吉田朋広が検証した。
NXシリーズ4作目の実力とは
スピーダーNX シリーズといえば女子ツアーでもドライバーブランド別の使用率が40%を超える人気モデルです。このコラムをご覧の方もスピーダーNXシリーズをお使いのユーザーも多くいらっしゃると思います。 各メーカーカスタムクラブにも採用され、ドライバー用シャフトのブランド別ではトップの人気を誇ります。 NXシリーズのデビュー作『NX ブルー』から『NX グリーン』と続き、昨年発売の『NX ブラック』。そして今年発売された最新モデル『NX バイオレット』と早くも4作目になりました。一体どんなシャフトに仕上がっているか、検証していきたいと思います。
新世代NXが感じられるデザイン
手元側はブラックとバイオレットのツートーンカラーになっており、FUJIKURAのロゴとSPEEDERのロゴが従来モデルよりも大きく強調され、新世代NXへの変化を感じさせてくれるデザインになっています。 フジクラ『スピーダーNX バイオレット』の重量は40グラム台から50、60、70グラム台まで用意されていますが、今回用意したスペックはこちら。 ・60グラム台のSR、S ・50グラム台のR、SR、S、X ・40グラム台のR2、R、SR、S なお、テストクラブはシャフトが変わっても、テーラーメイド『ステレス2』で検証します。 ※長さも45.5インチで統一 まずはスピーダーNX シリーズで人気の中心スペック“50グラム台”から検証していきたいと思います。
強弾道でドローが打ちやすい『NX バイオレット(50g・フレックスS)』※シャフト振動数253CPM)
ワッグルしてすぐに感じたのは手元側のしっかりとした剛性感、そして握ったときの感触がやや太く感じました。調べてみると、バット径は15.30と歴代NXシリーズよりも太めで、中間部から先に向けては動きがあるシャフト挙動に感じます。 ではさっそく打ってみましょう。 スウィング中のシャフトの動きはイメージ通りです。手元側の剛性は高めでしっかりした切り返しを要求されます。中間部から先に向かってやや剛性が落としてあるのか、しなりを感じます。そして、先端部分は硬め。全体的にねじれがなく引き締まった印象があり、しなり量も少なくスピード感があります。 弾道は強いですね、鋭く前に行く感じです。練習場の測定器(トップトレーサー)でのボールスピードも良い数値が出ます。スピーダーNXらしくボールの掴まりは良い印象で、大きく左につかまるようなボールではなく、ほどよくつかまります。 インパクト時にヘッドが開きにくく、フェース面がスクエアに当たりますが、必要以上にフェースが左に向いてくる感じはありません。ヘッドを飛球線方向へしっかりと押し込んでくれる動きがありつつコントロールもしやすい印象で、ドローボールが打ちやすく感じました。女子プロも使用者が多くいる、アスリートゴルファー向けの基準スペックらしいフレックスだと思います。