【能登半島地震】被災地に届けた笑顔と活気 福知山発ボランティアが縁日開く
「本当の祭りみたい」 子も大人も喜ぶ声
福知山からは約20人が早朝に発ち、現地に昼ごろ到着。ほかのボランティアと合流すると、手分けして料理の仕込みをしたり、テントに電飾を飾りつけるなどの準備を開始。午後3時の開始前になると子どもらが集まりだし、今か今かと待つ姿も見られた。 縁日が始まると会場は一気ににぎやかに。近隣の人たちには事前に縁日の情報が伝えられていて、施設の利用者のほか、親子連れや仮設住宅で暮らす人たちも訪れた。 順番に屋台を巡る人、同じ遊びに何回も挑戦する人と、楽しみ方はそれぞれで、「本当にお祭りに来たみたい」「普段は食べられないものが食べられてうれしいなあ」などと、喜ぶ声があちこちから聞こえた。 大畑施設長(43)は「震災が起きてからは、職員たちの献身的な努力やボランティアの方々による支援があって、何とか施設としての機能を維持できている状態で、利用者さんたちを楽しませられるような催しを開く余裕はありませんでした。そんな中、遠く離れた福知山から来ていただき、こんなにも素敵な催しを開いてもらえて、本当に感謝の思いでいっぱいです」と目を細めた。 縁日の終了が近づくと、元気に遊んでいた男の子(6)が「絶対にまた来てね」と指切りをせがむ光景も見られ、ボランティアたちの顔にもうれしそうな表情が浮かんでいた。