アレックス・デ・ラ・イグレシアのデビュー作 『アクション・ミュタンテ』4K版、8月公開
アレックス・デ・ラ・イグレシア監督のデビュー作『アクション・ミュタンテ』の4K版が8月23日より新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショーされることが決定した。 【写真】リバイバル上映されるデヴィッド・リンチ『デューン/砂の惑星』4K版 本作は、『ビースト獣の日』でゴヤ賞を、『気狂いピエロの決闘』では第67回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞したイグレシア監督のデビュー作。ペドロ・アルモドバルが製作を務め、日本では『ハイルミュタンテ!電撃XX作戦』、さらには『未来世紀ミュータント』として公開された。日本公開から30年の時を経て、新たに『アクション・ミュタンテ 4K』として、初の4K版でリバイバル上映される。 舞台は、美しい者だけが権力を握る近未来。胸に五キロの爆弾を抱えたケミスト、結合双生児の兄弟アレックスとアラン、怪力のM・Aらその容貌ゆえ迫害されてきたテロリスト集団「アクション・ミュタンテ」は「美しいものは悪だ」の合言葉のもと誘拐、略奪、殺人を繰り返していた。ある日監獄から出所したボスのラモンを迎えて、パン製造業の大富豪オルホの娘パトリシアの結婚パーティに潜入。ミュタンテたちは客たちを次々と殺害、彼女を拉致した。しかし、身代金の引換え場所である惑星へ向かっている途中、金のことでミュタンテたちはお互いを疑いはじめ、あげくの果てには殺し合いとなってしまうが、惑星もろともぶっ飛ばす勢いで突き進んでいく。 あらゆるジャンルとブラックユーモアと血が混ざったアナーキーSFに登場するのは、強烈な個性のキャラクターたちやキッチュでポップな衣装、広大な砂漠の惑星、猥雑なバーなどディティールまで凝っているものたち。さらに、ユーモアがありながらモラルに揺さぶりをかけ、既存の美しさや体制、権力に疑問を投げかけるバイオレンス描写にも注目だ。
リアルサウンド編集部