部下への指示にも「タイトル」と「サムネイル」を! 若者1万人と接する人気講師の“伝えかたのコツ”
結局、若者も大人も「損得」で動く
前述の②「知って得したこと」は、とくに「伝えても、なかなか部下が動いてくれない」と悩んでいるリーダーにおすすめです。 結局、人は「損得」で動くので、「それをやってみると得するかもな」と思わせることが一番です。 例えば5年前、「目上の人に挨拶する意味が分からない。だからしたくない」という19歳の生徒がいました。 そこで僕は、次のような4コマの流れで伝えてみました。 ①実は、「挨拶」って一番ラクな発明かもしれない。 ②もし挨拶がなかったら、目上の人に会ったとき、「いいネクタイしてますね」とか「大谷がまた打ちましたね」とか、いちいち気の利いたトークが必要になるよね? ③挨拶は、そんな面倒な会話を吹っ飛ばせるアイテム。 ④しかも、このアイテムは、気になる異性など、お近づきになりたい人にも使える「身につけておくと得するモノ」じゃないかな? 彼は「そっか、得ですね!」と膝を打ち、その日を境に気持ちいい挨拶をする生徒になってくれました。 「誰かを得させること」は、めぐりめぐって「自分が得すること」に必ずなっていきます。 あなたなりの経験と視座で、部下や若者を「得するかも」に導いてあげてください。 では、また来週お逢いしましょう。 桝本 壮志/Soushi Masumoto 1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)講師。王者「令和ロマン」をはじめ、多くの教え子を2023年M-1決勝に輩出。
COMPOSITION=古澤誠一郎 TEXT=桝本壮志