Moto2小椋藍選手、マシントラブルで今季初のリタイア【MotoGP第19戦マレーシアGP】
決勝レースでマシントラブル、リタイアで終える
前戦タイGPでMoto2クラスのチャンピオンに輝いた小椋藍選手(MTヘルメット - MSI)にとって、第19戦マレーシアGPはチャンピオン獲得後の最初のレースとなりました。 【画像】2024年シーズンのMoto2クラスに参戦する小椋藍選手を画像で見る(6枚)
初日、土曜日にかけてはグリップの問題とチャタリングを抱えての走行となります。予選Q2では7番手を獲得。ただ、今回はセッションを通して安定性が欠けていることに不安を感じていたようです。 小椋選手はMotoGP.comのインタビューで、「ここまで質の良いセッションがありません。決勝に関してちょっと心配なところはありますが、7番手は悪くはない位置からのスタートだと思います。明日はレースが長いと思うので、序盤はあまり焦り過ぎず、後半にかけて勝負していけたらと思います」と語っていました。 決勝レースでは好スタートを切り、2番手に浮上します。その後は3番手に後退しますが、それはレース序盤に攻め過ぎずに状況を把握する、いつもの小椋選手に見えました。 レース中盤は3番手争いを展開し、小椋選手としては2位も狙えると感じていたようです。 しかし、3番手を走行していた11周目、マシントラブルが発生します。中継では、加速区間で失速し、後ろのライダーが小椋選手を避ける様子が映っていました。 小椋選手はそのままリタイアとなり、決勝レースを走ってリタイアするのは、今季初です。
小椋選手はMotoGP.comのインタビューで、レースをこう振り返っています。 「タイヤに厳しいサーキットなのでレース序盤はかなり抑えめに走っていたのですが、速く走れないところが思ったよりもレースで差になってしまいました。ついたり離れたり、相手を抜くチャンスを作っていくのが難しいレースでしたね」 「(優勝したチェレスティーノ・)ヴィエッティまではわかりませんが、自分の感覚では2位までには行けたかなと思っていました。レースがこういう形で終わって残念です」 2024年シーズン最終戦となる第20戦は、当初、スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで11月15日から17日にかけて行なわれる予定でしたが、10月29日に発生した大規模な洪水被害により、バレンシアGP開催の中止が発表されました。代替として、同日程でスペインのバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで開催されます。 ■Moto2クラスとは…… Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。
伊藤英里