全国高校サッカー長崎県大会決勝 長総大付が10度目V! 創成館に4-0
サッカーの第103回全国高校選手権長崎県大会最終日は17日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で決勝が行われ、長崎総合科学大付が創成館を4-0で下して、2年連続10度目の優勝を果たした。長総大付は全国高校選手権(12月28日開幕・首都圏)の出場権を獲得。組み合わせ抽選会は18日に行われる。 長総大付は後半2分、FW松下がGKに防がれたシュートのこぼれ球を自ら押し込んで先制。1分後にドリブルで持ち込んだMF寺井のミドルシュートで2-0とすると、26分にMF宇土が頭で折り返したボールを松下がボレーで合わせて3点目。30分にFW坂本のコントロールシュートで突き放した。創成館は中盤の粘り強い守備からFW浦田らが何度か好機をつくったが、1点が遠かった。 通算6得点のサイクハンター夏壱(九州文化学園)が大会得点王に輝いた。 ◎後半4発 圧巻の攻撃力 圧巻の攻撃力だった。長崎総合科学大付は後半だけで4得点。2012年に初優勝してから節目となる10度目の頂点をつかみ取った。定方監督は「小嶺先生が築き上げたものを途切らせるわけにはいかない。選手のおかげ」と白い歯を見せた。 前半を終えて0-0。押し込みながら、創成館の粘り強い守備に苦しんだ。ハーフタイムのロッカールーム。選手たちはセカンドボールを回収した後の展開や、プレスのかけ方などを盛んに話し合った。最後に定方監督が「後半立ち上がりが勝負」。その指示通りに攻勢をかけ、開始3分間で2ゴールを奪って一気に畳み掛けた。 今季掲げた目標は「県内3冠」と「選手権で国立のピッチに立つ」。しかし、1月の県新人大会と6月の県高総体はともに国見に阻まれた。試合前、定方監督は「1年間頑張ってきて、このままで終われないよね」と奮起を促した。22年1月に他界した小嶺忠敏前監督は県高総体を落としたとしても、厳しい夏を越えて冬になると無類の強さを誇った。1点を取ったら、すぐに次の1点を狙いにいった。名将がチームに刻み込んだ魂は、失われていなかった。 昨冬の全国大会は1回戦で帝京長岡(新潟)に敗れた。2度のリードを奪いながらも、後半追加タイムに逆転ゴールを許して力尽きた。2年生で出場していた主将のMF宇土は悔しさを忘れていない。「昨年の借りを返しにいく。粘り強く、泥くさいサッカーで(4強以上が立てる)国立を目指す」。今度こそは、過去最高成績の8強を超える。