「E世代」のクルマって何だ? 米フォード 新たな小型EV、年内発表へ
VW製コンポーネントを使う新世代のEV
米国の自動車メーカーであるフォードは、新型EVの「プーマGen-E」を2024年後半に欧州で発表予定だ。小型クロスオーバーのプーマのEVモデルとなる。 【写真】英国ベストセラー車にも輝いた圧倒的人気モデル【フォード・プーマと新型EVのプロトタイプを写真で見る】 (15枚) 「Gen-E」という名称は、「Generation E(E世代)」の略と見られる。先日、公道でテスト走行するプロトタイプが初めて目撃された。 プロトタイプは全体的にカモフラージュが施されていたが、プーマの特徴的なフォルムははっきりと確認できる。外観上の違いは、エンジン冷却用のフロントグリルが塞がっているところだ。 現行型のプーマは2019年に発売されたBセグメントのクロスオーバーで、1.0L 3気筒ターボガソリンなどを搭載している。昨年は英国の販売ランキングで1位に輝くなど、高い人気を誇る。 新たに導入されるEVモデル、プーマGen-Eは、車名や外観は似ているものの、中身は大きく異なる。フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームをベースに開発された、EV専用モデルである。 詳細はまだ明かされていないが、フォードによると小型ミニバンのトランジット・クーリエと電動パワートレインを共通化しているという。これまでの情報から、およそ55kWhのバッテリーを搭載し、1回の充電での航続距離は370km前後と予想される。 現行のガソリンモデルは2月7日に改良を受けたばかり(写真)で、プーマGen-Eの導入後も2029年頃までは継続して販売される予定だ。 フォードは2025年までに220億ドル(約3兆2700億円)を投じてラインナップの電動化を進める計画で、すでにマスタング、F-150、トランジットなどのEVモデルを導入している。 最近では、欧州市場に特化した新型エクスプローラーを発表した。米国向けの同名モデルとは異なり、こちらもフォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを使用している。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)