金蘭会・春高バレー連覇へ 復帰の宮部藍梨「負けない」
技術面以外では「声」が重要
今季の金蘭会。近畿大会、近畿私学は制しながら、インターハイベスト16、国体3位と全国タイトルを取れていない。 「昨シーズンと比べて攻撃力とブロック力は落ちてない。守備やレセプションの要のセッターとリベロ、それから林(琴奈・1年・全日本ユース代表)が力を発揮してくれたら。林がレセプションで崩れなければ勝てる」と池条監督が言うように、連覇へのカギは宮部の活躍と同時にやはり金蘭の武器である「拾って繋ぐ粘りのバレー」ができるかどうか。 技術面以外では「声」。今季は皇后杯のシーガルズ戦の第2セットや九州文化学園に敗れた国体の準決勝の第5セットなど、劣勢になると、キャプテンの白澤明香里(3年)が声を出すだけになり他はだまりこみ目を合わせなくなるなど雰囲気が悪くなって連続失点、そのままセットを落とし敗れてしまうことがあった。 「明香里(白澤)だけやなくて他も言わないと。せやから普段はあまりそういうことはしないんやけど、白澤と宮部の2人を呼んで“声出して引っ張ってくれ”と言いました。宮部は(故障して)外れていたから遠慮している部分もあったかもしれないが、“そんなん関係ないからどんどん言ってくれ”と。ブロックで止められたり失敗しても、“もう一本持ってきて”、“次1本”と、そうみんなが言えたら」と池条監督。春高へ向けての練習でも声が出ていない選手をコートから外し叱咤する場面が見られた。 「自分が入って何か変われるきっかけになれば。要になってやっていきたい。インターハイ、国体と金蘭らしいバレーができなかったから春高では」と宮部も自覚し率先して声を出している。
チーム一丸で「春高連覇」へ
「だいぶよくなってきたよ。ええ感じ」と年末に東レで詰めた合宿を行い、宮部が加わった布陣にも手応えを感じている様子で池条監督も笑顔。 いよいよ5日、連覇と今季初の全国タイトルがかかる春高バレーが始まる。金蘭会は第1シードで6日の2回戦が初戦だ。 「3年生が頑張って予選など勝ってきた、宮部が戻って間もないこともあるし無理もさせられない。(宮部を使うか)どちらがいいか。調子で判断することになるが、それでも藍梨(宮部)が決めると雰囲気がぐっとよくなるし、ムードも上がる。東龍に勝つには藍梨抜きだと難しい。藍梨がどれだけ頑張るかやな」と池条監督。 「もう一度頂点に」。今季のスローガンを叶えるためには勝たなければならない。「まだ腰は痛いです。でも1戦1戦頑張って勝っていきたい。東龍には負けない」と宮部もきっぱり。ピースが揃った金蘭。チーム一丸となって「春高連覇」へと駆け出す。