【公的年金は6月支給分から増額】6月送付の「年金振込通知書」の見方とは?国民年金・厚生年金の平均月額もチェック!
6月送付の「年金振込通知」の見方とは?
年金を受給している方には、毎年6月頃に、2024年度の年金受給額が記載された「年金振込通知書」が送付されます。 送付された年金振込通知書の金額が最新のものとなっているため、自宅に届いたら必ず確認しましょう。 年金振込通知書で始めに確認しておきたい項目は、「年金支払額」と「控除後振込額」です。 年金支払額には、公的年金の「総支給額」が記載されており、税金や社会保険料が「天引きされる前の金額」です。 控除後振込額には、「税金や社会保険料が天引きされた後の金額」が記載されており、いわゆる「年金の手取り額」となります。 次に「所得税および復興特別所得税」「個人住民税」「介護保険料」「後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)」の金額を確認しておけると良いです。 上記は、年金から天引きされる税金・社会保険料となっているため、年金から「何がどのくらい差し引かれるのか」「極端に多く天引きされているものはないか」などを確認しておきましょう。 さて、ここまで年金支給日や年金振込通知書の見方を確認してきましたが、公的年金は月額どのくらい受け取ることができるのでしょうか。 次章で現在の高齢者の年金受給事情を見ていきます。
公的年金のリアルな平均月額はいくら?
冒頭でお伝えした2024年度の年金額例は、あくまで「国民年金満額受給の金額」と「モデル夫婦2人分の金額」であるため、必ずしも全員がその金額を受給できるわけではありません。 そこで最後に、現在の年金受給者が受け取っている、リアルな年金の平均額を確認していきましょう。 ●国民年金の平均月額と受給割合 厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均月額は下記の結果となっています。 【国民年金の平均月額】 ・男女全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 国民年金の受給割合は下記のとおりです。 国民年金は、原則日本に住む20~60歳未満の人が対象で、保険料が一律であることから受給額にあまり差が生じていません。 受給割合のボリュームゾーンは、5~7万円であることから満額に近い金額を受け取っている人が一定数いることがうかがえます。 ●厚生年金の平均月額と受給割合 厚生労働省年金局の同調査によると、厚生年金の平均月額は下記の結果となっています。 【厚生年金の平均月額(国民年金を含む)】 ・男女全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 続いて、厚生年金の受給割合は下記のとおりです。 厚生年金は、主に会社員や公務員などが加入対象であり、保険料が現役時代の年収によって変わることから、老後に受け取れる年金額にも個人差が生じやすいです。 受給割合のボリュームゾーンをみると、国民年金よりもバラついており、このことからも受給額に差があることがみてとれます。 ご自身の年金見込額を、より詳しく知りたい方は「ねんきんネット」または「ねんきん定期便」で確認しておけると良いでしょう。