血糖値が気になる…でも居酒屋で締めのごはんは食べたい!
締めの一品は?
診察の時に患者さんと話をしていると「居酒屋に行って、締めのごはんやラーメンを食べたいんだけど…」などのお声をよく聞きます。締めの一品は糖質を多く含みますから、やはり血糖値の上昇は気になりますよね。 そこで、居酒屋での締めの一品はどうするか? について考えたいと思います。 ご存じの通り、基本的に血糖値を上げるのは糖質です。ですから、結論から申し上げると「できるだけ締めの一品は頼まない」ということになります。せっかく糖質の少ないメニューを積み重ねても、最後にガッツリ糖質を食べては努力が無駄になってしまいます。時間をかけてゆっくりと料理とお酒を楽しみ、そのまま締めの一品はとらずに終わるのがベストです。 ここでは、どうしても締めの一品を食べたいときのために、注意すべきことをお話しします。
隠れ炭水化物に注意
米やめん類でなければ問題ないと考えがちですが、ギョウザの皮やチヂミ、たこ焼きなどもいも類やとうもろこしと同様にほとんどが糖質です。これらを締めの前に食べてしまうと糖質の摂取量オーバーになりますから、締めの一品までのメニュー選びが大切です。 残念ながら締めまでに隠れ炭水化物を食べてしまった場合は、締めの一品を頼むのはお勧めできません。
締めはやはり最後に
先に野菜やたんぱく質、油を十分にとっていると、少しだけ血糖値上昇が抑えられます。また、これらでおなかを満たしておけば、締めの一品を食べすぎるのを防ぐことができますのでメニュー選びの参考にしてください。
できるだけ糖質を少なくする
おにぎり1個、握りずし2貫など個数を区切ってそれ以上食べないようにしたり、水分でお米の量を少なくできる雑炊などを選ぶのも良いでしょう。また、めん類であれば、うどんや中華めんよりは、そばの方が血糖値の上昇も緩やかになります。ラーメンなど高エネルギーのものはお勧めできませんが、これらに注意して工夫して締めの一品を選んでください。 わたしはというと…友人やお店の人との会話を楽しみつつ、時間をかけて食事をすると、最近は年のせいもあり、ほとんど締めを食べ(られ)ません。 どうしても食べたいときは、お勧めの旬のネタを小さめのシャリで2貫ほどいただいて終わりにします。最後に苦しいほど食べてしまっては、せっかくの料理とお酒の余韻が台無しです。ぜひ、余韻を楽しめる程度で切り上げたいですね。 釣谷大輔(つりや だいすけ) 浜松医科大学第二内科 内分泌代謝内科 *『月刊糖尿病ライフさかえ 2022年12月号』「居酒屋メニューだって楽しみたい!」より