かつては最速の「前輪駆動」 クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2) 5気筒ターボは長寿命!
購入時に気をつけたいポイント
■ボディとシャシー サイドシルにホイールアーチの内側、フロントのストラット部分、ラジエターマウントの下部、サブフレーム、ボディ側のサブフレーム固定ポイント、車内のフロア、Bピラーの付け根、フェンダーの下端、荷室のフロアなどが弱点。丁寧に確認したい。 ヘッドライトは明るくなく、カバーがくすむと余計に暗くなる。表面を磨くことで透明度は戻せるが、定期的に磨き続ける必要がある。 ■エンジン ターボでは特に、エンジンオイルの消費が激しいため、量はこまめに確認したい。ターボチャージャーは、シール材の劣化で白煙が出る場合がある。冷却系では、ラジエターの状態と、ガスケットからのクーラント漏れがないか観察する。 タイミングベルトの交換は、16Vでは4万8000km毎か3年毎、それ以外では8万km毎か5年毎が望ましい。補機ベルトの交換履歴や、オイルクーラーパイプのサビなどもチェックポイント。 エグゾースト系も錆びやすく、社外品へアップグレードされている場合が多い。20Vターボでは、エグゾーストマニフォールドが割れることがある。 ■ブレーキとサスペンション ブレーキディスクの歪みや、キャリパーの固着、効き具合を確かめる。サスペンションは、試乗で前後からカタカタ・ミシミシといった異音が出ないか確認したい。 ■トランスミッション クーペ・フィアットには5速か6速のマニュアルが組まれたが、信頼性は高い。変速時にギアの回転数を調整する、シンクロメッシュの調子を確かめたい。スムーズに変速できればOKだ。3速で異音が出る場合がある。 ■インテリア シートのサイドボルスターは、走行距離が長いほど摩耗しがち。エアコンとミラー、アラーム類など、電装系はすべて正常に動作するか確認したい。ダッシュボードのプラスティック・コーティングは、ベタつきやすいものの修理はできる。 キーは3本付いているのが正解。キーフォブ部分がシルバーとブルー、レッドの3色がある。レッドが大切なマスターキーだ。