《6年24億円を蹴って5年17億円で残留》阪神・大山悠輔の判断を球団OBが「これで正解」と評す理由 引退後の「第二の人生」まで見据えた選択か
国内FA(フリーエージェント)権を行使し、巨人移籍が有力視されていた阪神・大山悠輔(29)が残留を表明した。この展開に球界関係者からは「まさか残留するとは……」と驚きの声もあがっている。はたしてこの選択は“正解”だったのか──。 【「コスパの悪い打者」完全ランキング】阪神・大山はヒット1本が224万円、巨人・岡本はヒット1本が280万円、坂本は683万円。ワースト1位は「年俸2億円で3安打」の巨人選手
FAでの移籍経験がある野球評論家も、大山の残留に驚きを隠さず、次のように話した。 「FAは“後出しジャンケン”のほうが有利といわれている。FA宣言選手はコミッショナー公示の翌日から、旧球団(直前まで在籍していた球団)を含めいずれの球団とも交渉できる。旧球団は選手の残留を希望するケースが多く、シーズン終盤から頻繁に交渉して最大限の誠意を見せる。選手はその話を聞いたうえで、他球団の条件を聞くことになる。 当然、金銭面については後で交渉する球団ほど他の情報を調べて好条件を出せる。旧球団に残る意思がないケースでは、契約年数や年俸などの条件が有利な球団を選ぶことになり、巨人や楽天は“後出しジャンケン”が得意といわれてきた」
巨人が獲得すると思われていた
大山に関しては、巨人、広島、西武が獲得に動くと見られていた。阪神は大山に4年総額16億円を提示していると報道された。スポーツ紙デスクが言う。 「今回は巨人が獲得すると思われてきた。菅野智之が海外FAで、岡本和真もポスティングでメジャーに移籍する可能性があったため、エースと4番が抜ければチーム編成ができない。大山の獲得を最重要視する巨人の参戦により、札束合戦になると見た広島と西武はいち早く撤退。巨人と阪神の一騎打ちとなった」 巨人は阪神の条件を大きく上回る6年24億円の条件を提示したとされる。球界のタブーとまでいわれている史上初の「阪神から巨人」へのFA移籍が実現すると見られていたわけだ。 「阪神も大山と水面下で交渉し、1年延長した5年契約の条件を再提示。5年17億円プラス出来高で20億円規模になった。阪神としては2014年オフの鳥谷敬への5年20億円に匹敵する球団史上最大級の条件を提示していた」(前出・スポーツ紙デスク)