課題解決の失敗から高校生が気づいたこと「相手のことを知らないと、何も解決できない」
課題解決には「問題を見極めること」が重要
FCIでの講義は3週間連続で、1週目は生徒達による自習学習、2週目に講義、3週目にグループ発表という形式で行う「ヒストリックキャプテンシップ講座」の一環として行いました。図書館や置き去りにしてしまった例など自分自身の経験を紐付けながら、どうして課題解決の前の段階を大事にしなければならないと思うのかをお話ししました。「課題解決」に飛びつく前に、当事者を取り巻く問題を丁寧に知ることから始め、その問題の周辺にいる人々や利害関係、関連する様々な問題因子などを洗い出した上で、自分たちがアプローチしたい問題の解像度を上げる。取り組みたい問題が見えてきたら、その問題を克服してどんな状況を作りたいのかを課題設定する。そこから初めて、課題の解決に向けた策を練る段階に入る。 アインシュタインは、「もし世界を救うために残された時間が1時間しかなかったら、私はそのうち59分を問題の定義に使い、残りを問題の解決に使うだろう」と言ったといわれています。「課題解決」の飛びつく前に、問題を見極めることがいかに大事かを表している言葉だと思います。 問題を丁寧に分析・発見し、取り組む課題を定め、解決の道筋を描いていく。そのすべての過程において、発散と集約を繰り返すことが大事だと思っています。学び続ける中で増えていく情報と思考をとにかくまずは発散させて、そこにある程度時間を割いて選択肢が目の前に広がった時に初めて整理と集約に取り掛かり、行動を選んでいく。行動してみた結果、違ったなと思えばまた収集に立ち返って何が違ったのかも含め分析して、学びに変えていく。そこにバイアスがあったと思うのであれば、思い込みを排除して取り組み直すことも大事です。 【学生たちの声】 ・問題を見つけてそれをどれだけ丁寧にひもどけるのかが大事だなと感じたので実践できるようにしてみたいなと思いました。 ・エラー&ラーンにプラスしてアンラーンの考え方も持てるようになりたいなと思いました。マッピングの大事さが分かったので今度挑戦してみたいなと思巻いた。 ・解決する方法だけ考えたらいいやん。って思ってたけど深ぼってみると意外とむずかった。