【陸上】クローズアップ/400m・中島佑気ジョセフ「覚悟を決めて、死に物狂いで」ブダペストの悔しさをパリ五輪にぶつける
プーマファミリーとして「もっと高みを」
ブダペストでは、新たな刺激も得られた。自身と同じプーマの契約アスリートたちが次々と世界の頂点に立つ姿、さらに同じプーマファミリーであり、東京・城西高の先輩でもあるサニブラウン・アブデル・ハキームが男子100mで2大会連続ファイナルを戦う姿に、単なるあこがれなどではない、「自分も」という強い思いが湧き立つ。 「男子400mハードルのカールステン・ワルホルム選手(ノルウェー)など、同じファイアー グローカラーのスパイクを履いている人が金メダル取るシーンを見ると、僕も自信にもなりますし、親近感が湧いてきますね。プーマファミリーは一体感が強い。もっと高みを目指したいという気持ちになりますね。 ハキームさんとは、選手村で同部屋でした。僕が城西高に入った理由の1つが、ハキームさんの出身校だったということ。在学期間は重なってはいないですが、高校時代から世界で活躍されていて、日本陸上界の歴史をいくつも塗り替えてきた選手です。常に新しいことに挑戦し続けているその姿は、やっぱり尊敬します。同時に、自分でイベントを企画し、陸上教室など子供たちと交流していくことの大事さも学ばせてもらっています」 アスリートとして実直に、自身の競技と向き合う中島。その一方で、身長190cmを超える恵まれた体格を生かし、ファッションモデルもこなす異色のキャリアを持つ。アスリートの武器であるスパイクについて、「プーマは最高の機能とともに、見た目も完璧」とうれしそうに語った。 「このスパイクは、去年のオレゴン世界陸上で初めて履かせていただきました。今まで履いたことがない、画期的なスパイクだと思っています。カーボンプレートとクッションがマッチして、接地した時の跳ね返りがすごく大きい。その上に、クッションが効いているので、あくまで自然な形でのサポートをしてくれます。400mでは、前半のエネルギー消費をいかに節約できるかが大事。そういうアシストがあると、疲労度が違いますね。僕の足にはパーフェクトにマッチしているなと思います。 デザインもすごく好きです。僕はオレンジ色がすごく好き。大きいスタジアムでもすぐにわかる、それくらい鮮やかなデザインで、足元がすごく輝きますね。僕のモットーの1つは、多くの観客の方に見てもらえるレースをすること。だから、スパイクも機能性を極めつつ、ファッション性も追求したいんです。このスパイクは機能性は最高で、デザインも完璧。アスリートにとって、走り以外の見た目の部分も自己表現のツールになっていると思うので、そこは大事にしています」