インディーズブランドもヒット…韓国コスメ飛躍するが大手3社はぐらつく
韓国コスメブームで中小化粧品企業とODM(メーカー開発生産)企業が7-9月期の好実績を予告する中で大手3社に挙げられるLG生活健康、アモーレパシフィック、愛敬(エギョン)産業の悩みが深まっている。中国の消費沈滞が長期化して中国依存度が高いこれら企業の業績がなかなか回復しないためだ。中低価格ブランドを前面に出して北米の韓国コスメファン層を攻略しアマゾンなどECサイトでの流通の割合を高めるなど市場多角化が必要だとの指摘が出る。 ◇LG生活健康、7-9月期営業利益17%減 LG生活健康は29日、7-9月期の売り上げが前年同期比1.9%減の1兆7136億ウォン、営業利益が17.4%減の1061億ウォンを記録したと公示した。化粧品が2.9%減、生活用品が1.3%減、飲料が1.1%減など各事業部の売り上げが減少したためだ。営業利益減少幅は飲料事業が27.5%で最も大きかった。LG生活健康関係者は景気低迷でコカ・コーラやファンタなど飲料消費が鈍化した上に原料単価が上がったためと説明した。 これまでLG生活健康の業績を牽引してきた化粧品事業は中国の景気低迷の余波で改善されずにいる。免税店売り上げを牽引した中国人観光客効果も再び享受しにくい見通しだ。ただブランドリニューアルを終えた「Whoo」がアリババ、Tモール、JDドットコム、抖音(ティックトック)など中国オンラインで人気を呼び前四半期より営業利益が増加した点は肯定的だ。 ◇韓国コスメビッグ3、中国の不況に揺らぐ 韓国コスメ大手3社の主要売り上げ源だった中国市場が振るわなくなって久しい。31日の業績発表を控えたアモーレパシフィックと愛敬産業も中国市場売り上げが業績を左右する主要要素だ。アモーレパシフィックの4-6月期営業利益は前年同期比29.5%減少の42億ウォンだった。中華圏の売り上げが44.3%減り営業赤字を記録した余波だった。新韓投資証券はアモーレパシフィック中国法人の7-9月期営業損失が500億ウォンを超えると予想している。 興国証券のイ・ジウォン研究員は「アモーレパシフィックは年末まで中国事業構造調整が業績悪化の主要因として作用するだろう」と予想した。ハナ証券のパク・ウンジョン研究員は「愛敬産業の化粧品売り上げのうち中国の寄与度約60%で半分を超えているため中国不振の逆風を大きく受けることになった」と分析した。 ◇中低価格ブランドで市場多角化 これら企業の業績改善に向けては韓国コスメブームで人気を得ている中小企業のようにコストパフォーマンスの良い中低価格ブランドで内実を固めなければならないという指摘が出る。 LG生活健康の場合、北米市場に対応するためにザ・フェイスショップ、ビリーフなど中低価格ブランドを育てて新製品を発売するなど中国依存度を下げる試みを持続している。LG生活健康関係者は「アマゾンの人気を基にCVS、ウォルマートカナダなど北米の流通チャンネルにザ・フェイスショップのライスウォーターブライト(美感水)クレンジングラインが進出した。ビリーフ、CNPなど戦略ブランドでは北米市場を狙った新製品を発売して競争力を育てている」と話した。 アモーレパシフィックもやはりCOSRX、ラネージュなど中低価格ブランドが北米市場で善戦している点が鼓舞的だ。興国証券のイ・ジウォン研究員は「インディーズブランド中心の韓国コスメが北米地域を中心に良い成績を収めてている。アモーレパシフィックのブランドもアマゾンのイベントで売り上げ上位を記録するなど北米事業が業績に肯定的に作用している」と話した。