【一挙プレビュー】『CLÁSSICO 3』に要注目…Jの歴史を彩った鹿島と磐田が激突! “多摩川クラシコ”勝敗の行方は | Jリーグ
3月29日から3月30日にかけて開催されるJリーグ(J1・J2)の試合プレビューを一挙に紹介。J1リーグの10試合、J2リーグの10試合が各地で開催される。
3月29日
19:00 東京ヴェルディ vs 京都サンガF.C.(J1) 東京Vはここまで未勝利。ただ、終盤のPKに泣いた開幕3試合を経て、前節は終盤に追いつき、これまでとは意味の異なる勝点1を得た。16年ぶりのJ1勝利を狙う今節はFW染野唯月に注目。MF山田楓喜、FW木村勇大が契約上の理由で欠場するなか、“エース”に一層の期待が懸かる。 対する京都のキーマンはMF川﨑颯太。リーグ戦で2試合連続ゴールと結果を残すと、この代表期間には染野と同じくU-23日本代表の招集を受け、国際親善試合を戦った。“パリ五輪世代対決”としても注目の集まる今回の金J。昨季から主将を務める若きボランチに要注目だ。
3月30日
13:00 サンフレッチェ広島 vs ガンバ大阪(J1) 広島は2勝2分と無敗を継続。そして、この中断期間には新潟からDF新井直人を獲得し、さらなる戦力強化に成功した。2週間ぶりの一戦となる今節は、日本代表帰りのMF川村拓夢に注目。強烈な左足を持ち味とする24歳は今節も3列目から果敢にゴールを狙う。 G大阪はFW宇佐美貴史が3試合連続ゴール中と絶好調。今節はクラブ史上初となる“開幕4戦連発”が懸かる一戦だ。チームも7連敗で終えた昨季から一転、ここまでは2勝1分と好発進。昨季ダブルを喫した相手に挑む再開初戦は、チームの真価が問われる90分となりそうだ。 13:00 ヴァンフォーレ甲府 vs レノファ山口FC(J2) 甲府は勝点『10』で並んでいた長崎とドロー。先発5人を入れ替えて臨んだものの、あらためて選手層の厚さを示す形となった。3試合ぶりの勝利が懸かる今節、カギを握るのはMFアダイウトン。カウンターから自慢のスピードを生かして先制ゴールをゲットした長崎戦に続き、2戦連発といきたい。 山口も前節は1-1のドロー。パワープレーで前線に上がっていたDF平瀬大がJリーグ初得点となる同点弾をマークし、土壇場で勝点1を拾った。注目は2試合連続のフル出場で存在感を増すMF相田勇樹。持ち味である球際の強さに加え、山梨学院高校の後輩であるFW宮崎純真(甲府)とのマッチアップも必見だ。 14:00 アルビレックス新潟 vs 柏レイソル(J1) 新潟は2勝1分1敗とまずまずの滑り出し。前節はFW長倉幹樹が今季初得点を奪い、FW太田修介も復帰を果たすなど、前線の競争はさらに激化している。また、今節はU-23日本代表のFW小見洋太にも注目。貴重な経験を積んだアタッカーは代表帰りの一戦で違いを示せるか。 柏もU-23日本代表の2人に注目だ。1月に森保ジャパンでアジアカップを戦ったFW細谷真大はここまで無得点。MFマテウス・サヴィオとのホットラインから初ゴールを奪えるか。一方、DF関根大輝はプロ1年目から定位置を奪取。マッチアップが予想される小見との攻防は必見だ。 14:00 ヴィッセル神戸 vs 北海道コンサドーレ札幌(J1) 神戸はアウェイで2戦2勝を飾っている一方、ホームではここまで1分1敗。対札幌戦は直近8試合で7勝1分と好相性を誇るだけに、今節こそサポーターに勝利を届けたい。キーマンはMF扇原貴宏。昨季終盤から定位置を確保しており、この試合も攻守に汗をかき、中盤での主導権争いを制したい。 札幌はここまで1分3敗と苦しい船出。開幕から無得点試合が続いていたなかで、前節に高卒ルーキーのMF原康介が奪ったプロ初ゴールは現状打破のきっかけとなるか。また、今節はU-23日本代表のDF馬場晴也にも注目。昨季王者が誇る強力なタレントを封じ、初勝利を呼び込みたい。 14:00 ブラウブリッツ秋田 vs いわきFC(J2) 清水に敗れた秋田は第2節以来の黒星。ホームに戻って戦う今節の注目選手はFW小松蓮だ。「決めろ、小松」――清水戦後のインタビューで吉田謙監督が語ったとおり、“背番号10”に懸かる期待は大きい。出場すればJリーグ通算150試合目となる一戦で加入後初ゴールは生まれるか。 対するいわきは2試合連続のドロー。公式戦5連戦を3勝2分と無敗で切り抜けた。勝点を順調に積み上げている要因は、ここまで複数失点がなく安定している守備。前節、ファインセーブを連発してクリーンシートに貢献したGK立川小太郎を中心に、対秋田戦の初勝利を狙う。 14:00 モンテディオ山形 vs 清水エスパルス(J2) 前節引き分けた山形は連敗を『3』でストップ。渡邉晋監督は勝点2を落とした悔しさをにじませつつ、「姿勢」の部分で改善が見られたことを評価した。清水とは昨季のJ1昇格プレーオフで対戦して0-0に終わり、規定により敗退。4試合連続無得点の沈黙を今節こそ破り、あの悔しさを晴らしたい。 2位・清水は今季初の3連勝を達成。開始早々にMF乾貴士が負傷交代するアクシデントに見舞われたが、隙を見せることなく1-0の完封勝利を収めた。17歳のMF西原源樹が積極的なプレーでスタジアムを沸かせたことも明るい材料。昨季とは一味違う“勝負強さ”を携えて連勝をさらに伸ばせるか。 14:00 水戸ホーリーホック vs 鹿児島ユナイテッドFC(J2) 公式戦5連敗中だった水戸は前節スコアレスドロー。決め切れない課題は残ったものの、好機を数多く創出したことは今後への明るい兆しとなった。今節は引き続きホームで戦えるアドバンテージを生かしたいところ。3ポイント差で先行する鹿児島を下し、下位からの脱出を狙う。 4失点を喫した鹿児島は2試合連続の完敗。退場者を2人出したことで、またも趨勢が前半に決まってしまった。今季は全ての試合で先制点を許しており、直近3試合に限ればその全てが前半10分までに奪われたもの。アウェイではJ3時代の昨季11月から6試合勝利がなく、真価が問われる一戦だ。 14:00 横浜FC vs ベガルタ仙台(J2) 横浜FCは2戦連続の完封勝利で3位に浮上。FW伊藤翔が好調をキープするなか、FW髙橋利樹の期限付き移籍加入も発表され、前線の争いは激化の予感が漂う。ここからは仙台、岡山と上位陣との連戦。相手の堅守を攻略するうえで、DF福森晃斗の正確なキックは大きな強みとなるはずだ。 勝点1差で追う6位・仙台は3試合連続のスコアレスドロー。横浜FC、岡山と並び失点数『2』はリーグ最少の一方、得点力が課題となっている。『ニッパツ三ツ沢球技場』でのリーグ戦は2005年を最後に勝利なし。堅守同士の“シックスポイントマッチ”を制し、鬼門突破といきたい。 14:00 徳島ヴォルティス vs ザスパ群馬(J2) 前節に先発を6人入れ替えて臨んだ19位・徳島は、仙台と0-0のドロー。今季初の無失点を記録し、流れを変えるきっかけを手にした。今季から3チームが自動降格となるだけに、今節の下位直接対決は大きな意味を持つ。FWチアゴ・アウベスの加入発表も追い風に、ホームで勝点3をつかめるか。 一方、20位の群馬は終了間際に決勝点を許し4連敗。前半を無失点で折り返して先制にも成功したものの、悲劇的な結末が待っていた。徳島戦は過去2シーズン無得点に終わっている。期待が懸かるのは5季ぶりに復帰したFW高澤優也。今季初勝利、そして最下位脱出につながるゴールを奪いたい。 14:00 大分トリニータ vs ファジアーノ岡山(J2) 大分の前節は栃木に1-2で敗戦。再三の好機を逸したことが響き、今季初の連勝とはならなかった。今節は首位の岡山を迎えるが、『レゾナックドーム大分』での対戦成績は過去6勝2分1敗と好相性。4得点を挙げているFW長沢駿の好調も心強く、相手の堅守をこじ開けたいところだ。 一方の岡山は、加入後初出場となったFWガブリエル・シャビエルが終了間際に決勝ゴール。劇的な形で連勝を『4』に伸ばした。クラブ初の5連勝が懸かるなか、注目はGKスベンド・ブローダーセン。アウェイ連戦となる今節もゴールにしっかりとカギをかけ、首位で4月を迎えられるか。 15:00 鹿島アントラーズ vs ジュビロ磐田(J1) 鹿島は前節、天敵だった川崎Fに9年ぶりの勝利。初先発のMF名古新太郎が結果を残し、FWチャヴリッチとFW鈴木優磨の共存策にも一定の目処が立った。今節は『CLÁSSICO 3』と銘を打ち、かつてJリーグの覇権を争った“サックスブルー”との伝統の一戦に臨む。 磐田は衝撃の5得点を奪った第2節から一転し、2連敗中。このカードは2017年から7試合勝利がないものの、ここで再び上昇気流を描けるか。注目は得点ランキングトップのFWジャーメイン良。ここまでの5得点はすべてアウェイで挙げており、今節も“爆発”の予感が漂う。 15:00 浦和レッズ vs アビスパ福岡(J1) 浦和にとって、今節はホーム初勝利と昨季のルヴァンカップ決勝のリベンジを懸けた一戦。4-4と大味な試合を展開した前節、そして2週間のブレイクを経て、攻守ともにブラッシュアップした姿を見せられるか。前節加入後初得点を奪ったFW前田直輝の仕掛けに注目したい。 福岡は前節、FC東京に敗れて今季初黒星。前半から失点を重ねるらしくない戦いとなったが、この再開初戦で仕切り直しを図る。注目はFWシャハブ・ザヘディ。前節デビューを果たしたJリーグ初のイラン国籍プレーヤーは、チームの攻撃に新たな色を加え得る楽しみな存在だ。 15:00 FC町田ゼルビア vs サガン鳥栖(J1) 町田は3連勝で首位に浮上。黒田剛監督が率いる昨季J2王者は、初のJ1の舞台で鮮烈なデビューを飾っている。攻撃を牽引しているのがFW平河悠、FW藤尾翔太のU-23日本代表コンビ。直近3試合は交互に得点を挙げて3連勝に貢献しており、切磋琢磨を続ける2人に要注目だ。 鳥栖は1勝3敗と黒星が先行中。第2節に4-0の快勝を収めたが、ここ2試合は無得点が続いており、今節は中断期間の積み上げを表現したい。馬力のある突破力が武器のFWマルセロ・ヒアン、2022年に所属した古巣と対戦するFWヴィニシウス・アラウージョがキーマンだ。 15:00 川崎フロンターレ vs FC東京(J1) ※PICK UP MATCH(ゲスト解説:中西哲生) 川崎Fは開幕戦での勝利後、3連敗とまさかのスタート。ただ、今節は加入後出場した全試合で得点を奪っているFWエリソンが復帰する見込みだ。そして、この“多摩川クラシコ”では直近10試合で8勝と圧倒中。“新エース”の帰還を追い風に、ライバル対決で浮上のきっかけを得たい。 FC東京はU-23日本代表勢に注目。計4選手が“パリ五輪世代”の代表に招集されたが、なかでもMF荒木遼太郎は開幕4試合で4得点と鮮烈なインパクトを残している。一方、MF松木玖生は今季から主将に就任し、全試合フル出場中。青赤、そして日本の未来を背負う2人に今節も目が離せない。 15:00 ロアッソ熊本 vs ジェフユナイテッド千葉(J2) 熊本は藤枝に1-2で敗戦。好機は多く作っただけに、流れの良い時間帯に2点目、3点目を取れなかったことが響いた。期待が懸かるのは積極的な姿勢が光るFWベ・ジョンミン。ここまで全試合に先発しているルーキーに初ゴールが生まれれば、チームはさらに乗っていくはずだ。 対する千葉は今季初のドロー。4試合ぶりの出場を果たしたDF久保庭良太ら守備陣が無失点に抑え、連敗を『2』でストップした。昨季のアウェイ熊本戦では2点を先行しながらも、90+9分に追いつかれて引き分け。嫌な記憶を振り払う勝利をつかんでホームに帰還したい。 16:00 名古屋グランパス vs 横浜F・マリノス(J1) 名古屋は前節の柏戦で、待望の今季初得点と初勝利をゲット。嫌な雰囲気を一掃し、今節はホームで連勝を狙う。カギを握るのが3バックの中央に構えるDFハ・チャンレ。持ち前の対人能力で昨季得点王のFWアンデルソン・ロペスを封じ、前節同様CKからの得点にも期待したい。 横浜FMは今節から怒涛の公式戦6連戦がスタート。次節から控える川崎Fとの“神奈川ダービー”、神戸との昨季1位2位対決に弾みをつけるべく、今季初の連勝を達成したい。GKポープ・ウィリアムが出場停止となるだけに、今節はGKの人選もポイントだ。 16:00 セレッソ大阪 vs 湘南ベルマーレ(J1) C大阪はここまで2勝2分。今節は初の開幕5試合負けなしが懸かった一戦となる。キーマンはFWヴィートル・ブエノ。前節は芸術的な来日初ゴールを含む1ゴール1アシストの活躍で、チームを連勝に導いた。3トップには強力なブラジル国籍選手が揃っており、彼らとの連係にも注目だ。 湘南は開幕戦の黒星から立ち直り、以降3試合で1勝2分と無敗。前節は勝ち切れなかったものの、FWルキアンとFW鈴木章斗の2トップがそれぞれ2ゴールをマークした。特に20歳の鈴木章は今季の若手ブレイク候補。アウェイのC大阪戦は昨季も得点を奪っており、2戦連発の期待が膨らむ。 16:00 愛媛FC vs 藤枝MYFC(J2) 愛媛は前節終盤に追いつかれる悔しいドロー。ただ、DFパク・ゴヌがJ初得点となるゴラッソを決めるなど、難しいピッチコンディションでも選手たちが持ち味を発揮した。内容は悪くないだけに、欲しいのは“結果”。藤枝にはJ3時代の2022年に2戦2敗と苦しめられたが、苦手意識を振り払いたい。 藤枝は2連勝を達成。初の複数得点も生まれ、苦しみながらも熊本に勝ち切った。前節は今季初先発のDF小笠原佳祐が2アシストの活躍を見せれば、今季初出場のMF大曽根広汰が決勝ゴールをゲット。愛媛、いわきとアウェイ連戦を迎えるが、連勝を伸ばして選手層の厚さを再び証明できるか。 18:00 栃木SC vs V・ファーレン長崎(J2) 栃木は大分に2-1で勝利。甲府、横浜FCに続き、またもJ1経験を持つクラブから3ポイントをもぎ取った。ホーム連戦の今節は強力な外国籍選手を擁する5位・長崎を迎え撃つ。再びの“上位食い”に向け、好セーブが光るGK丹野研太を中心とした堅守で応戦する。 長崎は勝点で並んでいた甲府と1-1のドロー。連勝は『3』でストップしたものの、失点シーン以外は今季ベストとも言える内容だった。注目は前節アシストを記録し、好調をキープしているMFマテウス・ジェズス。今節もゴールに直結する働きを見せ、勝利を力強く手繰り寄せたい。 <3月29日の対戦カード(J1)> 19:00 東京V vs 京都 <3月30日の対戦カード(J1)> 13:00 広島 vs G大阪 14:00 新潟 vs 柏 14:00 神戸 vs 札幌 15:00 鹿島 vs 磐田 15:00 浦和 vs 福岡 15:00 町田 vs 鳥栖 15:00 川崎F vs FC東京 16:00 名古屋 vs 横浜FM 16:00 C大阪 vs 湘南 <3月30日の対戦カード(J2)> 13:00 甲府 vs 山口 14:00 秋田 vs いわき 14:00 山形 vs 清水 14:00 水戸 vs 鹿児島 14:00 横浜FC vs 仙台 14:00 徳島 vs 群馬 14:00 大分 vs 岡山 15:00 熊本 vs 千葉 16:00 愛媛 vs 藤枝 18:00 栃木 vs 長崎