＜メッツ・ドジャース3＞6回、2ランを放ったE・ヘルナンデス（左）はT・ヘルナンデスの出迎えを受ける（撮影・沢田　明徳）

　◇ナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦 　ドジャース8－0メッツ（2024年10月16日　ニューヨーク） 　ドジャースの1番・大谷の前を打つ恐怖の9番打者にして、まさに「ミスター・オクトーバー（10月男）」だ。「キケ」ことE・ヘルナンデスが2―0の6回に左翼へ2ランを放った。 　PS通算15本目の一発はベーブ・ルースと並び、ジャッジ（ヤンキース）を上回る現役選手単独8位となった。地区シリーズ第5戦でもパドレス・ダルビッシュから値千金の先制弾。10月に入り、本拠地での入場曲をプエルトリコの歌手バッド・バニーの「ミスター・オクトーバー」に替えた33歳は「本塁打になると思った。勝利に貢献できてうれしい」と喜んだ。 　9回にはマンシーが右越えソロ。E・ヘルナンデスはレッドソックス時代の5本を含むが、マンシーは全てド軍でPS通算13本塁打となり球団最多タイ記録となった。「10月のキケは特別だよ」と同僚を称えたマンシーは、大谷の8回の特大弾には「（右翼の）ポールの高さは、あの打球に対して十分でなかったね」と笑っていた。 　≪投手陣は無失点リレー≫不安視されていたドジャース投手陣が奮闘した。先発ビューラーが4回で90球を要するも3安打無失点など、5投手で4安打無失点継投。ビューラーは「いつもボールがよく動く。今日は寒さもあってさらに良い動きをしていた」と冷え込んだ敵地を味方にした。PS8試合で半数となる4度目の完封勝利で、しかも直近5試合での達成。さらにPS史上初の3度目の8点差以上の完封勝利となった。デーブ・ロバーツ監督は「彼らは失点を防ぐという仕事があることを理解している」と称えた。