【明日朝の送迎から我が子の確認を!】 JAFが学童用チャイルドシートの使用推奨を「150cm未満」へ変更
やはり「150cm未満」はジュニアシートが必需品
今回、身長が140cm/145cm/150cmの子役モデルによる、シートベルトのかかる位置などの検証が行われた。 まず、身長140cmの男の子。ミニバンの後部座席(以下、条件は同じ)にそのまま座ってシートベルトを締めると、ショルダーベルトは首にかかり、ウエストベルトもお腹にかかってしまう。これでは、万が一事故に遭ったとすると、大きなダメージを受けかねない。 そこで、ジュニアシートを装着して座ると、シートベルトは首やお腹にかかることなく適正な位置で締めることができ、安全にクルマに乗ることができる。座面が高くなることで目線も上がるから、車外の景色も楽しみやすい。 次に、身長145cmの男の子。ジュニアシート非装着でシートに座ると、身長140cmの女の子よりは首まわりに余裕があるが、ギリギリといったところ。また、最初はきちんと座っていても長時間のドライブでは姿勢がくずれてベルトが首やお腹にかかってしまう。 ジュニアシートを装着して座ってもらえば、ベルトの位置は適正となる。だが、子どもの体格によってはジュニアシートの背もたれ部が少し窮屈になるかもしれない。その場合は座面だけのブースタータイプを使用すれば、適正なベルトの位置で、しかも子どもはリラックスして乗ることができるだろう。 最後に、身長150cmの女の子。ジュニアシート非装着でも首まわりは大丈夫かな? と思われるが、ウエストベルトはお腹にかかりがちの着座状態。やはり長時間のドライブなどを考えると、座面を上げて座ったほうが安全性は高くなる。 そこでブースタータイプを装着して座ってもらえば、首やお腹にベルトがかかることもなく、安全なドライブが楽しめる。JAFの推奨する「150cm未満」という数値は適正といえるだろう。 ところで、チャイルドシートの使用を止めてしまう理由の多くが「子どもが嫌がるから」、「チャイルドシートに座らせると騒ぐから」という話をよく聞く。 これはもう、親の責任。どんなに泣こうがわめこうが、「クルマに乗ったらチャイルドシートに座ってシートベルトを締める」ことを徹底させること。車内で子どもを事故から守ることができる唯一の方法がチャイルドシートであることを、人の親ならば再認識しておきたい。
篠原政明(執筆/撮影) AUTOCAR JAPAN(編集)