船橋特産の枝豆がジェノベーゼソースに、規格外など活用…「パスタやドレッシングに最適」
千葉県船橋市の農家3人が、特産の枝豆を使った加工商品として、調味料「ジェノベーゼソース」を製品化し、11月末に発売した。持続可能な農業を目指し、市場に出荷できない規格外品の枝豆などを活用している。 【写真】発売した「枝豆と青じそのジェノベーゼソース」
製品化したのは、いずれも船橋市印内の田中秀和さん(34)、田中大介さん(35)、田中裕之さん(38)の枝豆生産者3人だ。3人は「西船橋枝豆研究会」に所属し、高品質な枝豆の栽培に尽力してきた。
西船橋産の枝豆は、2008年に地域ブランド化した「葉付き枝豆」などが高い評価を得てきた。ただ、コロナ禍以降は、飲食店などで需要が減り、東北地方の大規模産地との差別化も難しくなっている。
「青果一本での勝負は厳しい。第2の武器になる加工品を作ろう」。そう考えた3人は、加工品の製造に乗り出した。
3人はバジルやオリーブ油などから作られ、枝豆の緑色を生かせるジェノベーゼソースに着目。加工調味料メーカー「泉万醸造」(愛知県)の協力を得て、豆の風味を利かせた「枝豆と青じそのジェノベーゼソース」を完成させた。
原料はSDGs(持続可能な開発目標)の考えに基づき、さやが不完全な規格外品や市場価格が下がる夏季の枝豆を活用した。
規格外品は生産量の約1~5割に及び、これまで自家消費したり廃棄したりするしかなかったが、ジェノベーゼソースの委託生産では60キロの枝豆から1700本を生産できた。秀和さんは「パスタやドレッシングに最適」と出来栄えに自信を見せる。
ソースは1本280ミリ・リットル入りで税込み700円。秀和さんの「田中農園」(同市印内)や、JAちば東葛の直売所「ふなっこ畑」などで販売している。問い合わせは、秀和さんのインスタグラム(tanaka.farm)へ。