子どもが安全に移動できる「こどもMaaS」 つくば市・JAXA・東海クラリオンが実証実験
茨城県つくば市や、東海クラリオン(安部源太郎社長、名古屋市中区)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、子どもの安全な移動を支援する「こどもMaaSサービス」の実証実験を進めている。低速自動運転モビリティを用いて子どもや保護者などの外出を支援する移動サービスで、公共交通機関と距離の離れた公園や行楽スポットを結んだり、子どもだけで習い事などに移動できる手段の提供を目指す。 実証実験は、9月30日から10月9日までの間、市中心部のつくばセンター地区で、低速自動運転モビリティ「YADOCARi(ヤドカリ)ドライブ」を使って実施している。ペデストリアンデッキで、子どもを乗せて自動運転「レベル2」で走行。同時にJAXAが研究開発に取り組む技術を使った高精度単独測位を適用し、測位の精度向上と高速化を実証する。 過疎地域で移動に困る高齢者の外出促進や観光地の周遊などに自動運転車の活用が期待されているが、課題の一つがコストだ。同社が開発した既存の車両に「後付け」する自動運転システムであるヤドカリドライブのように、最小限の機材で走行する低コストな低速自動運転車は、レンタルサイクルやキックボードのような感覚で手軽に使える移動サービスとなる可能性がある。実際に同市でも2~3年後の導入を見据えているという。