なぜ中日沖縄キャンプのグッズ売り上げに松坂大輔退団ショックの影響が出なかったのか?
中日の沖縄・北谷キャンプでのグッズ売り上げが好調だ。15、16日の両日は北谷で千葉ロッテ、広島と練習試合を行ったがグッズ売り場には長蛇の列ができていた。 昨年の沖縄・北谷キャンプでは、背番号を「18」に変えた2年目の松坂大輔と、4球団の争奪戦となったスーパールーキー、根尾昂の異常人気に加え、与田剛新監督の爽やかで、新鮮なキャラもプラスされて、グッズ売り上げが一気に爆発。初日に1000万円以上の売り上げを記録、最終的には、キャンプ中の売り上げは1億円を突破した。 だが、オフに、そのグッズ販売に火をつけてくれた松坂が退団、西武へ移籍した。球団営業部も、その反動を心配していたが、ふたを開けてみれば、杞憂に終わるどころか、昨年より売り上げがアップしているというから驚きだ。 なんとキャンプ初日の売り上げは前年比の30%アップの約1300万円。現役時代に長身の左のサイドスローとして活躍した企画営業部の北野勝則氏は、その理由をこう分析している。 「正直、松坂選手がいなくなり、どう影響が出るのか不安でした。でも、結果、キャンプ初日から序盤の売り上げの数字としては昨年よりも良かったんです。考えられるのは、ここでしか買えない沖縄限定グッズに力を入れたことにあると思うんです。昨年、松坂選手、根尾選手、与田監督らを目当てにグッズを買ってくださったファンの方々が、沖縄限定グッズに気づいてくださり、その認知が今年につながっているのではないか、と考えています」 沖縄らしいハイビスカス柄デザインの2020枚限定発売のユニホームやシーサーをあしらったTシャツなど沖縄限定グッズのアイテムが増やされ、また今年は、中日新聞社が地元企業とコラボしたドアラの泡盛「オリジナル残波」や、ドアラの焼き味噌ラー油など物産商品も用意された。グッズ売り場が質、量ともに充実。ゲリラ的に選手が順番に売り場に立つなど、ファンサービスも怠らず、売り上げアップに貢献している。また根尾らがメディアのインタビューを受ける際に、沖縄限定Tシャツに着替えるなどしている地道なプロモーション活動も見逃せない。