鹿島アントラーズじゃなければ…? 他クラブなら主力になれそうな選手5人。確かな能力を持つ控えたち
J1リーグで最多の優勝回数8回を誇る名門・鹿島アントラーズは、分厚い選手層を誇っている。それだけに、ピッチ上に立つ11人に選ばれることは簡単ではない。今回は、鹿島以外のクラブであれば、主力としてプレーしていても不思議ではない能力を持った選手を紹介する。※各データは4月26日時点。
GK:山田大樹 生年月日:2002年1月8日(22歳) 2024リーグ成績:出場なし 鹿島アントラーズの育成組織で育った山田大樹は、2017年のU-15日本代表招集を皮切りに、各世代別代表を経験してきた有望なGKで、2020年にトップチームに昇格した。 しかし、1つしかないGKのポジションを獲得するのは簡単ではなく、プロ1年目に沖悠哉のコンディションの問題でデビューする機会があったものの、翌2021シーズンからはカップ戦を含めて出番なし。4番手GKという扱いが続いた。 そこで、2023シーズンはファジアーノ岡山に期限付き移籍で加わって経験を積もうとしたが、シーズン序盤にミスが続いたこともあってポジション争いに敗れてしまい、J2出場は7試合にとどまった。鹿島に戻ってきた今季も、レギュラーのGKは早川友基で、ここまで出番がない状況が続いている。 プロとしての経験は浅い山田だが、現在はU-23アジアカップを戦っているU-23日本代表メンバーに招集されている。小久保玲央ブライアンと野澤大志ブランドンに次ぐ第3GKという扱いだが、3月シリーズに呼ばれていなかったことを考えると、サプライズ招集と言えるだろう。 山田は、190cmの長身を武器としたハイボールの処理に安定感があり、このポイントだけでも十分に欲しがるクラブはいそうなもの。ポテンシャルは高く評価されているだけに、経験を積める舞台を見つけた方が自身の成長につながるかもしれない。
MF:松村優太 生年月日:2001年4月13日(23歳) 2024リーグ成績:5試合0得点0アシスト 松村優太は、高校サッカーの名門・静岡学園高校で背番号10をつけて活躍し、同校を高校サッカー選手権大会優勝に導いて、2020年に鹿島アントラーズに加入した。 プロ1年目からリーグ戦で13試合に出場した松村は、その後もコンスタントにピッチに立っている。ただ、2020シーズンから2023シーズンのJ1で72試合に出場してはいるものの、うち途中出場が56試合で、先発の機会は多くない。抜群のスピードと突破力、そして守備をサボらない姿勢は、スーパーサブとして鹿島にとって有益だが、もっと先発で主役としてプレーしたい気持ちはあるはずだ。 今季のJリーグでは、開幕から3試合続けてベンチ外が続き、第4節の川崎フロンターレ戦でようやく初出場した。この試合を含めて5試合連続で途中出場という状況だ。ポジション争いの主なライバルといえる藤井智也は、推進力があるだけでなく、松村よりも状況判断に優れている印象で、試合の流れを考える思考力は改善すべきポイントかもしれない。 パリ五輪世代で注目選手の1人だった松村だが、U-23アジアカップのサッカーU-23日本代表メンバーには入っていない。ピッチ上でのひたむきな姿勢はファンに伝わっているだけに、いまの状況は複雑だろう。