妻が「節約のため」と、ベランダで野菜を育て始めました。最近ベランダが狭くなってきたのですが、「賃貸マンション」でここまでやって良いのでしょうか?
マンションのベランダで、ガーデニングをしている人は多いと思います。食べられるパセリやバジルを育てている人もいるでしょう。しかし栽培や収穫を楽しむうちに、徐々にトマト、キュウリとエスカレートしていき、プランターや園芸土などを買い込んでベランダが野菜畑状態に……などということはないでしょうか。 実は、マンションのベランダは災害時に避難路になるため、過度のガーデニングはNGであることが多いのです。本記事では、ベランダでのガーデニングの注意点について紹介します。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
マンションのベランダは「共用部分」
マンションのベランダは、自分の部屋の一部だと思いがちですが、共用廊下や階段などと同じ「共用部分」です。ただしベランダは「専用使用権のある共用部分」とされています。 ■非常時の避難経路 マンションに住んだことがある人は、隣のベランダとの仕切り板に「非常の場合はここを破って避難してください」と書かれているのを見たことがあるでしょう。ベランダは、普段はその部屋の住人だけが使用するスペースですが、火災などの非常時には、他の住人のための避難路として使われるのです。 消防法でも、ベランダを避難の支障となる状態にすることを禁じています。土の入った大型のプランターなどは容易に動かせないため、避難の邪魔になる可能性が高いといえるでしょう。 ■排水などの問題も ベランダでのガーデニングの問題点は、緊急避難時だけのことではありません。プランターの土や植物の葉が排水口につまり、隣や階下の住民に迷惑をかけることもあります。また虫の発生などが問題になることもあるようです。 もし隣人からの苦情があり注意を受けても改善されないときは、賃貸マンションの場合、次回の契約更新に支障が出る懸念も出てきます。
マンションで野菜を育てたいときは
マンションのベランダでガーデニングをしてよいか否かは、マンションによって異なります。全面的に禁止の物件もあれば、ある程度は許容される物件もあるようです。 ■避難経路や排水を確保 ベランダでのガーデニングが許容されるマンションの場合でも、緊急時の避難路は確実に確保する必要があります。そのため、プランターの大きさや配置にはじゅうぶん注意しましょう。また、土や葉などが排水溝をふさがないよう、小まめな掃除も必要です。 ■室内でも野菜は育てられる マンション規約でベランダでのガーデニングが禁止されている場合でも、室内で小さな野菜を育てることはできるでしょう。その場合は、日当たりのよい窓辺などで、パセリやハーブなどを育てるのも楽しいかもしれません。