440万ギニーで落札された上場番号68番のフランケル産駒（C）Tattersalls

　英国のニューマーケットで8日、タタソールズ社オクトーバー1歳セールの初日が行われ、フランケル産駒（牝）が欧州の1歳市場で取引された馬としては、史上2番目の高額落札となる440万ギニー（約8億9400万円）で落札された。同馬は母が18年のG2デュークオブケンブリッジS覇者アルジャッジという血統。昨年の英ダービー2着、英チャンピオンSを制したキングオブスティールなどを所有するアモレーシングが落札した。 【写真】中内田充正師 　タタソールズ社の公式ニュースによると、440万ギニーは2013年の同じセールで落札されたガリレオ産駒（牝、母アルーリングパーク）の500万ギニーに次ぐ欧州史上2位の数字。セリ場には多くの関係者が詰め掛け、グングンと金額が上がっていく競り合いを見守った。 　ほとんどの場合はセールで落札できなかった側の素性は明かされないが、ここまで注目度が上がれば話は別。公式ニュースでは競った相手（次点＝アンダービッター）が日本の中内田充正調教師（45）であることが紹介され、タタソールズ社のX（旧ツイッター）に投稿された動画ではセリの最終盤に代理購買を行う中内田師が依頼人のオーナーと思われる相手と電話でやり取りしている様子が映されている。 　このフランケル産駒を生産したニューセルズ・パークスタッドの関係者は「正直に言うと、ミリオン（100万ギニー）になることを期待していましたが、何人かの購買者たちが価値を高めてくれました。本当にうれしく思います。ミツ・ナカウチダ（中内田師）は優れた調教師だし、とても素敵な人物で、彼は彼女のことを気に入ってくれていました。アモレーシングと（代理人の）アレックスもそうです。（金額は）信じられませんね」とコメントしている。