福岡市で21歳女性殺害、遺族の損害賠償訴訟に受刑中の19歳男の母親「監督義務違反はない」…棄却求める
福岡市の大型商業施設で2020年、客の女性(当時21歳)が当時少年だった受刑中の男(19)(殺人罪などで懲役10年以上15年以下の不定期刑が確定)に刺殺された事件で、女性の母親(50歳代)らが男と男の母親に約7800万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が9日、福岡地裁であった。男は損害額について争い、男の母親は「監督義務違反はない」として、いずれも請求棄却を求めた。即日結審し、判決は来年3月24日。 【写真】規制線が張られた商業施設内(2020年8月28日、福岡市中央区で)
女性の母親は証人尋問の中で、事件後に男の母親から謝罪された際、「親としての責任を放棄していた」と謝られたことを明らかにし、「許せない気持ちでいっぱい」と語った。
今夏、「心情等伝達制度」を利用して男に思いを伝えたが、「人はあっけなく死ぬんですね」「ノーコメント」といった心ない言葉が返ってきた。尋問で返事について聞かれ、「全く反省していないと感じた。娘がどんな子だったか男には分かってほしい」と憤った。