【大分】多様化する“職場ハラスメント” 実態は?
大分朝日放送
12月は厚生労働省が定める「職場のハラスメント撲滅月間」です。 どんなことがハラスメントに当たるのか実態と近年の傾向を取材しました。 大分県は8日までの3日間を集中労働相談会として電話相談を受け付け、平日働いている人も連絡しやすいように通常は実施しない土日も行いました。 管理職を含む労働者やフリーランス、その家族などが対象で、この3日間で9件の相談があり賃金や職場の人間関係などが多かったということです。 労政・相談情報センター 浜田洋一所長 「人手不足などを背景として退職をしたいけど退職させてもらえないとか過重労働になっているとかそういった相談は以前に比べて増えている」 時代に合わせて多様化する職場でのハラスメント。 その実態や気を付けるポイントとは? ハラスメントの実態も少しずつ変化してきているようです。 まず、大分県に寄せられたハラスメントの相談件数を見ていきます。 2023年度は218件と徐々にですが増えているのが分かります。 相談内容として1番多いのが「パワハラ」次が「いじめ・嫌がらせ」続いて「セクハラ」です。 大分県労政・相談情報センターによるとハラスメントの認識が高まり、怒鳴る・暴力などの極端なケースは減ってきた傾向ただ一方で、周りに見えない陰湿なケースが見られるようになったそうです。 「ハラスメント」が顕在化してきた2019年に法律が改正され職場におけるパワハラについて事業主は防止措置を取ることが義務付けられました。 近年はパワハラ・セクハラ以外にも、様々なハラスメントがあり多様化していますよね。 どんな行動がハラスメントに該当するのか一緒に考えてみてください。 こちらのケース普段、営業部で働いているAさん上司に「1週間シュレッダー業務を担当して」と言われた。 業務を頼まれているだけにも思えるのでこれはハラスメントではないんじゃないですか? こちらはパワハラにあたる場合があります。 相手の能力や経験を無視して程度の低い業務内容を強いることはパワハラになるんです。 仕事を与えすぎることだけがパワハラじゃないんですね。 続いてのケースです。 「毎週、休日にどこに行ったのか聞かれる」 コミュニケーションの一環のようにも感じますが、これはパワハラまたはセクハラにあたる場合があります。 業務時間外まで監視される、私生活に踏み込みすぎるのはハラスメントなんです。 ただ、労働上の都合や配慮をするために聞くことはこれにあたりません。 相手との関係性にもよりますよね。 「パソコンに詳しいBさん上司から使い方を聞かれたが「忙しい」と言い教えなかった。 これは部下が上司に教えなかった場合ですね。上司の方が立場が上なのでパワハラとは言わないのでは。 これはパワハラになります。 たとえ部下でもその知識をその人しか持ってない場合「優越的立場」になりパワハラになることがあります。 様々なケースがあるんですね。 「これはハラスメントにあたるかも?」と思ったら、画面右上に出ている電話番号に相談してみて下さい。 職場や県の相談窓口にすぐに相談することがハラスメントを減らすために必要なことだと感じました。