精神疲労で固まりがちな身体をケアする方法 胸椎や胸骨を柔らかく保つと自律神経が整う
それがなぜ精神疲労につながるかというと、バランスが崩れた状態での「動きにくさ」や「違和感」が感知されるため。いわば、気持ちよく動けるという状態と逆のストレスを感じる状態です。これは精神面の問題が身体に影響を及ぼして調子を落とす、代表的なパターンです。 日本代表として国際大会に出場した選手の例ですが、大会後の身体の状態は特に胸椎が固くなっていることが多いです。それも複数の選手が同じように固くなります。
代表戦後に調子を崩したり、ケガをしてしまったりするケースが多いですが、胸椎の固さが残ってしまった影響も少なくないと感じています(お腹の固さによる影響も多いです)。 そのほか、寝つけない、何度も目が覚める、イライラする、不安や怒り、自信の喪失、うつ症状などがあります。チームメイトやスタッフだけでなく、家族、職場、恋人、友人との関係がうまくいっていないときにも、精神系の疲労は蓄積していきます。 こういった問題は、自分だけで解決できない性質であることも多く、表面化しにくいという特徴もあります。
■自律神経も疲労状態にある 原因②自律神経の疲労 精神系の疲労の症状には自律神経が深く関わっています。自律神経とは、身体の自動的な制御システムです。心身の状態や環境に合わせて、多くの身体機能を自動調整しています。 自律神経には、交感神経と副交感神経があることをご存じの方も多いでしょう。それぞれ次のような働きをしています。 交感神経:心身が興奮・緊張する状態を自動的につくる。興奮やストレス状態で活発になる
副交感神経:心身が休息・回復のための状態を自動的につくる。食事や睡眠時に活発になる 精神系の疲労状態に陥っているとき、自律神経も疲労状態にあります。自律神経の疲労状態とは、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできない状態です。 眠れないなどの症状は、精神疲労の典型例です。ただし、スポーツの場合は悩みがあって眠れないというケースより、試合後の興奮状態が続いてしまうことで眠りを妨げることが多いです。