志願者減に一手 大阪府立高校の一般選抜を2月下旬に前倒し案 「授業料無償化」私立人気に対抗 入試制度改革の素案判明
大阪府が進める府立高校の入試制度改革について、素案が明らかになりました。 特別選抜と一般選抜を一本化して、2月下旬に実施する案などが議論されています。 大阪府は去年から府立高校の入試制度の見直しをしていて、20日に大学の教授らで構成された「学校教育審議会」で新制度の素案が発表されました。 主な変更点は3つです。 ●「特色入試」の導入 募集人数のうち一部を「特色枠」として設け、試験の点数だけではなくボランティアやクラブ活動など受験生の経験や特徴などを加味して選抜する案。 ●「選抜日程」の変更 現在、2月中旬に実施している「特別選抜」と3月上旬に実施している「一般選抜」を一本化したうえで、入試日程を2月下旬に設定する案。 ●複数校志願の導入 第一志望の学校を不合格になっても、第二志望の学校で再度合否判定を受けられるようにする案。 府側は、「一般選抜」に一本化して日程を早めることで、高校生活への準備期間を確保できる、などの効果を期待しています。 府内の高校入試をめぐっては、少子化に加え、今年度から段階的に始まった「高校授業料無償化」の影響で私立の人気が高まり府立高校の志願者数は減少傾向にあり、制度見直しによって府立高校の生徒数を確保する狙いがあるとみられます。 学校教育審議会は、新制度案について引き続き議論したうえで、8月にも答申をまとめる方針で早ければ再来年度入試から導入される予定です。
ABCテレビ